❋夢主設定の呼ばれ方を追加したので、
ご確認ください🙌🏻
時は20××年 五月十日。
カーテンの隙間から差し込む日差しが、覚束ない頭を明るく照らされる。
ぼんやりする、、物心ついた頃からずっとこうだ。
何かを思い出しそうで、どう頑張っても思い出せない…
忘れたくなかったなにかを…、ずっと大切にしていた、なにか。
いつも、こうして悩んでいるうちに朝の支度を終わらせる。
最近やっと高校生として新しい生活が始まった。
忘れている何かを思い出せないまま、早16年が経つ。
ずっと、心に大きな穴が開いている気分なのだ。
だれもいないどこか寂し気な暗い部屋を後にして、重い扉に手をかけ、また憂鬱な一日を始める一歩を踏み出す。
見慣れた、見飽きた通学路。いつも同じ時間に鳴く鳥に、
同じようにいつも急いでいる自転車通勤の人。
鬱陶しい程晴天な青空見上げ、いわゆるクソデカため息を吐く
無くしている記憶を取り戻すまで私は一生このままなんだろうか…。
つらい。生きてる意味を感じない…。
ぼんやりと通学路を歩いていると、最近よく聞く誰かの声が私の耳に入る。
この人の名前は確か…
にっこりと表面上の笑顔を張り付けて少しトーンを上げた声で、
確か頭に浮かんだ名前を呼ぶ。
声を大にして正式に自己紹介をしてくれる竹谷八左ヱ門君。
同級生の同じクラス後ろの席の竹谷八左ヱ門くん。
通学路が一緒でよく一緒に登下校する仲になった
こんな時間は嫌いではないけれど、やっぱり退屈と感じてしまう。
八左ヱ門くんは、そんな私を理解してるのだ。
だからよく、他愛もない、特別意味の無い会話を投げてくれる
と、課題に手をつけたものの飼っている動物たちの世話をしていたら時間が無くなった。などと上述している。
相変わらずだ
この後の一言すら予測できる
入学して1ヶ月近く一緒に登下校してれば予想くらい着くものだ。
頼むっ! と、大きな図体で私の行先を遮り、パン!と手を合わせておねだりしてくる。
子犬のような目で私を見つめる八左ヱ門くんに、
躾けるように、メッと指をさし、課題を写させることを承諾する。
私の中でのいい女を演じているのだ。
まぁ、課題ができないダメな同級生を甘やかすことが、
いい女の定義に当てはまるかは分からないが…。
私は学年で噂されているいわゆる
''マドンナ'' '' 高嶺の花'' らしい
そんな私の、優しい可愛い同級生のイメージを崩さぬよう、八左ヱ門くんのお願いを聞いてあげたのだ。
今にも飛びついてきそうな八左ヱ門くんを横目に躱し、遅刻しまいと早歩きで先を進む。
後ろから八左ヱ門くんも追うように着いてくる
内心、あまり信じていない。
過去に星座占いで一位になった事など何度だってある。けど、
占い通りの結果が出たことなんて数える数もない。
「 大袈裟だよな〜 ! 」
たははと豪快に笑う八左ヱ門くん。
もしかして……
なんて、可能性を信じてしまう都合のいい人間なんだ
さっきまで占いなんて信じない等とほざいてた次にこれだ、
ずるい人間なの、仕方の無い。
くすくすと、笑ってみせる。その裏で
今日見つかる ' 失くしたもの ' を見つけるその瞬間を、
胸を踊らせドキドキしている自分がいる。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!