第2話

出会い
81
2026/07/08 08:30 更新
小さい頃、大好きな人がいた。

優しく笑ってくれて。

泣くたびに頭を撫でてくれた。

『大丈夫。俺がいる。』

その言葉だけは、今でも覚えてる。

でも――。

顔も、名前も思い出せない。

思い出そうとすると、胸が苦しくなる。

だから、考えるのをやめた。
MOB
おーい。
消しゴムが頭に当たる。

クラス中から笑い声。
MOB
またボーっとしてる。
MOB
キモ。
誰も止めない。

先生も気づかないふり。

私は黙って消しゴムを拾う。

慣れてるから。
昼休み。

机の中を開ける。

お弁当がない
MOB
あれー? 探してる?
後ろから笑い声。

ゴミ箱の中には、ぐちゃぐちゃになったお弁当。
MOB
泣けば?
笑いながら教室を出ていくいじめっ子たち
放課後。



なるべく人が少ないところを通って帰ろうとする。




でも。
MOB
おい。
MOB
逃げようとすんなよ
腕を掴まれる
MOB
今日はどうする?
MOB
謝れば許してあげよっかー?
怖い。痛い。

でも、助けなんて来ない。

そう思った、その時。
??
おい。
低い声が響く。
??
一人相手に、何してんだ。
全員の動きが止まった。

振り向くと、数人の男の人が立っている。

その真ん中にいた人が、私の前へ歩いてきた。
??
大丈夫か?
その声を聞いた瞬間。

胸の奥が、ドクンと鳴る。

――この声。

どこかで、聞いたことがある。
作者
作者
初代いいよねー
作者
作者
自分はワカが一番好き

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