江口side
江口「準備は、」
西山「出来ました∠(`・ω・´)ピシッ!」
江口「じゃ、行くか。」
西山「🙋♀️はーい🙋♀️」
宏太朗が手を挙げ、俺は鍵と手紙を持つ。仕事へ向かう道すがら、コンビニの前にあるポストに昨日書いた手紙を投函して、ちゃんと届けばいいななんて思いながら、先に扉をくぐった宏太朗を追ってコンビニに入る。
西山「ぱぁいせん🎶」
江口「……なぁに」
西山「これ買ってください♥️」
聞きなれた声に後ろを振り返れば、そこにいるのは宏太朗。マスクで顔が隠れているのに、テンションが高くニヤついてるのがよくわかる顔をしていた。その手には高そうな箱のチョコレート。パッケージの隅の新発売の文字が目に入る。
江口「嫌だと言ったらっ(`ω´)!?」
西山「カゴに入れさせていただきます♥️」
江口「くっ、いれろぉ!」
西山「やった✌」
巫山戯た言い方の俺に、いつものように返す宏太朗。さっきから高いのに、さらに高くなる宏太朗のテンション。ウッキウキで手に持っていたチョコレートを緑のカゴに入れて、ドリンクコーナーに向かっていった。
嬉しそうな宏太朗を尻目に、俺は俺でパンコーナーへ。
江口「ったく、俺も後輩に甘いかなぁ……」
豊富な種類のパンを目の前に物思いに耽ける。宏太朗とか梅ちゃんに言ったら「もっと甘くてもいいんですよ?」とか言われそうだ。
江口「宏太朗決まった?」
西山「カルピスソーダにしまーす」
江口「はーい」
カゴには宏太朗のチョコレートとカルピスソーダと、俺のパンとお茶。(いつ入れたって? 宏太朗に頼んだんだよ。)
西山「あ、手紙出しました?」
江口「宏太朗が先コンビニ入った時に出てきたよ。」
西山「大変でしたもんねぇ。家出る直前になって切手貼ってないって。危ない危ない( ;´꒳`;)」
江口「住所書いて封する前に寝た宏太朗に言われたくないね(-ω-´ )」
西山「それはすみませんってぇ」
江口「うそうそ笑」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。