第3話

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2026/02/05 12:07 更新
☕️ side
紬希ツムギは 、村のみんなを見渡し、ぎこちなく笑った。

最後の最期に 、村長へ向けて
感謝の言葉を口にし 、暗闇へと消えた。
日比 來春
 ッ …… !! 
私 、日比ヒビ 來春ライカ は ありったけの怒りを抑えようと、
必死に下唇を噛んだ。なんで、なんで 紬希なの?

そう問い詰めて、殴りかかってしまいたい思いを
必死に堪える。悔しくて悔しくて、涙が溢れた。

私と紬希は幼馴染だった。
成績優秀な優等生である紬希と、学校一の問題児の私。

言い争うこともあったし、沢山喧嘩もした。
だけど紬希は、私にとって一番の親友だった。

なんで紬希じゃなくちゃいけなかったの?
どうして、どうしてどうして?どうして?


家門 爽也
 … 落ち着けよ 、日比 




泣きじゃくっていた私に声をかけてきたのは
三年の先輩である家門先輩。

優しさでかけてくれた言葉なんだろうけど、今の
私にとっては 、八つ当たりの材料にしかならない。
日比 來春
 ッうっさいです ! 家門先輩には
 分からないじゃないですかッ、!! 
自分の顔なんて気にする余地もなく、
顔を上げて家門先輩を睨みつけた。

私の気持ちなんて、分からないくせに 。
日比 來春
 っ、え … ? 
視界がぼやけてよく見えなかった、けれど家門先輩は確かに、確かに 、悲しそうな、辛そうな、何かを必死に耐えているような、そんな顔をしていた。
家門 爽也
 … 、ごめ ─── 
 … 帰るわよ、來春 
 村長への挨拶も済ませてきたから 
見計らったかのように、母が声をかけてきた。

語気が強く、明らかに苛立っていることが見て取れた。温厚な母にしては珍しいことだ。

母は家門先輩に向き直り、分かりやすく、にっこりと笑顔を作ってみせる。
 家門くん 、娘のこと
 慰めてくれてありがとうね 
家門 爽也
 っあ 、いえ ……  




母に手を取られ 、家門先輩に挨拶する間もなく
その場を去ることになってしまった。

なんだか申し訳ないな、という思い。

先輩のさっきの表情への疑問。

そして、紬希が消えてしまったことへの喪失感。

この三つの思いで、私の頭の中は大渋滞していた。


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