今日はジミナもドンミナも予定があるからと各々帰ってきたから普段より早く家に着いた
それから帰ってきて1時間もしないうちに先生のドアを開ける音が玄関に響いた
先生が大学から帰って来たらドアを勢いよく開けお出迎え
この前のこともありちょっと不安だったのかな
勢い余って飛びついちゃったのは先生もびっくりしてた
正面から抱きついてる俺を優しく落ち着かせるように先生も背中に腕を回してくれた
先生の胸に頭をグリグリしながらおかえりなさい、なんて言ってみた、
なんか、付き合いたてのカップル見たいでしょ?
それから先生が手を洗う時も、ソファーで本を読んでる時も、ずっと付き纏った
本を読んでる先生の空いてる方の手を奪い取って
俺の手を重ねてにぎにぎ、
先生の手相をなぞって、
すごいさらさらしてる手を擦ってみたり、
そしたら少し気が散ってウザかったのかご飯作ると言ってキッチンへ早足で行ってしまった
先生の手を握っていた俺の行き場のない手は宙に浮いたまま
やばい、やりすぎちゃったかな
ちょっと甘えてみたかっただけなんだけど
難しいな、
う、ウザイ、かな、
でも、今日は話したいことがあるんだ、
諦めない、んだ、
ちょっとウザがられてるけど、
大丈夫、
キッチンに行った先生を追うように、でも控えめに後ろに立った
それを不思議に思ったのか俺の事を目で追う先生
頭をコツンと先生の背中に押し当てゆっくり腕を前に回した
時折やっぱりウザイのかも、とか思い先生の声を聞きたくて震えた声で先生のことを何回か呼んだ、
やっぱり、今日はため息が多い、気がするんだけど
気の所為?
っ、タイミング、分からない、
話したいことはいつ話せばいいんだろ、
やっぱり勉強の時の方がいいよね、
はなし、たいこと、
なんだろ、
さっきのことかな、
ウザイって、
ぅぅ、
嫌われちゃった、
ソレはやだな、
ちょっと離れた方がいいよね、
ソファーにいよ、
ちょうど話が途切れたタイミングで前に回していた腕を離し、名残惜しいけどこれ以上嫌われるのは嫌だからそっとソファーに向かった
テレビをつけて気を紛らわせた
勘違い、じゃないよね、
あの時、可愛いって言ってくれた、し、
嫉妬、してやけ酒したって、聞こえたもん
てことは、
てことはだよ?
少しは、意識してくれてるかも、
俺の事、
好きなのかな、じゃなくて“抱いてくれるかな”
先生は優しいから
俺が言ったら嫌でもいいって言っちゃうかも、
でも、先生、男のことなんて好きじゃないかもしれない
だから、
せめて、
先生の“特別”になりたい
恋人じゃなくていいから
先生の人生に少しでも残るような
そんな俺でいたい、
だから、伝えるんだ、
“今度のテスト満点だったら俺の事、抱いてください”って














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!