ピーンポーン
ガチャッ
そう言ってタッパーを差し出した私の目を見て
目を輝かせてそう言うゆうちゃん。
こんな嬉しそうにされたら毎日あげたくなっちゃうくらい。
ゆうちゃんと別れたあと、
もう一度家に戻ってカレーの入ったタッパーを持って次は智洋の所へと向かった。
ピーンポーン
ガチャッ
いつも私から智洋の家に行くことがないから、びっくりしてるのだろう。
そう言って家の中へと走って入っていって、
戻ってきた智洋の手には
麻婆豆腐。
家に帰って
智洋から貰った麻婆豆腐は一旦冷蔵庫に入れておき、
また1回家に帰ってタッパー取ってきてをするのは面倒だから
2つタッパーを持って
望の所へ
ピーンポーン
ガチャッ
あ、重岡先輩の部屋聞かなきゃ。
藤井先輩...ね。
でも、渡すだけだし。
望から部屋番号を聞いたところで、私はその部屋へと向かって歩き出した。
流星先輩には悪いかな?
少しモヤモヤするけど、
渡すだけ。前、いちごミルク奢ってもらっちゃったし。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!