第69話

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2024/03/15 17:24 更新
やっぱり、カカロットがあの時言ってくれた「変わりたいと思わないのか」と言う言葉はブロリーの心にちゃんと届いていたんだ。



嬉しくて自然と笑みがこぼれる。すると、私に水晶玉を渡すだけ渡して消えてしまった例のあの人がまたヌッと現れた。なんか音もなく現れるのがブームにでもなってんのかな((
視たから覚えてると思うけど、君はもうすぐその人達が今いる世界に行くことになる。それまでの間に、心の準備をしておくと良いさ
あなた
あっ、そう言えばベジータ王子が言ってたかも…何のことだって思ってたけどそう言うことだったんだ…。でも私…やっぱり……
……もしかして、戻りたくないのかい
そう言われた私は肯定することも否定することも出来ずに黙り込んでしまった。こうして頑張っているブロリーを視られることは嬉しい。凄く嬉しい。



ただ、あの時ブロリーを助けてあげられなかった自分にまたブロリーと対面する資格があるとは思えない。まともに話を聞いてもらうことすら出来ずに呆気なく、情けなく死んでしまったのだから。



そんな無力な自分が今更ブロリーと再会したところで……なんと言ったら良いのだろう。どんな顔をして会えば良いと言うのだろう。ハッキリ言って憂鬱だ。
あなた
……私には、もう誰にも合わせる顔がないから…。例え皆のいる場所に行ったとしても、もう…。
そう言いかけてまたダンマリを決め込んでしまう私。まさかこの人にまで情けない姿を晒してしまうことになるとは思わなかった。



その人は何も言わずに、ただ真っ直ぐ私の目を見ていた。少しずつ目付きが鋭くなっていく。まるで私を咎めるかのような、戒めるかのような目だった。
…じゃあ聞くけどさ。君のために頑張っている仲間達はどうなると思ってるんだい?
あなた
え、えっと、それは……。
確かブロリーとか言ってなかったっけ。彼が今あんな一生懸命に戦っていたのは、他でもない君のためだ。君のためだけに彼は今あれだけ努力している。そんな彼の努力を無碍にして、心は傷まないかい
君と再会して初めて彼の努力が報われるんだ、そのことを努努ゆめゆめ忘れないようにね
そう言って微笑んだその人は、スッと霧のように消えて行った。何も言い返せなかった。何でその人がブロリーのことを知っているのか不思議だけど、その人の言うことに間違いはなかった。



私と再会して初めてブロリーの努力が報われる、か…。まあ、確かに…頑張っているブロリーを見ていながらそれを見放すなんて真似は……私には出来そうにないな。
あなた
………また会えるのを楽しみにしてるからね、皆…!

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