やっぱり、カカロットがあの時言ってくれた「変わりたいと思わないのか」と言う言葉はブロリーの心にちゃんと届いていたんだ。
嬉しくて自然と笑みがこぼれる。すると、私に水晶玉を渡すだけ渡して消えてしまった例のあの人がまたヌッと現れた。なんか音もなく現れるのがブームにでもなってんのかな((
そう言われた私は肯定することも否定することも出来ずに黙り込んでしまった。こうして頑張っているブロリーを視られることは嬉しい。凄く嬉しい。
ただ、あの時ブロリーを助けてあげられなかった自分にまたブロリーと対面する資格があるとは思えない。まともに話を聞いてもらうことすら出来ずに呆気なく、情けなく死んでしまったのだから。
そんな無力な自分が今更ブロリーと再会したところで……なんと言ったら良いのだろう。どんな顔をして会えば良いと言うのだろう。ハッキリ言って憂鬱だ。
そう言いかけてまたダンマリを決め込んでしまう私。まさかこの人にまで情けない姿を晒してしまうことになるとは思わなかった。
その人は何も言わずに、ただ真っ直ぐ私の目を見ていた。少しずつ目付きが鋭くなっていく。まるで私を咎めるかのような、戒めるかのような目だった。
そう言って微笑んだその人は、スッと霧のように消えて行った。何も言い返せなかった。何でその人がブロリーのことを知っているのか不思議だけど、その人の言うことに間違いはなかった。
私と再会して初めてブロリーの努力が報われる、か…。まあ、確かに…頑張っているブロリーを見ていながらそれを見放すなんて真似は……私には出来そうにないな。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。