昔々、あるところに
炎の国の王国、ブレイザム王国と
水の王国、ハイドロス王国がありました
その国は、とても昔から戦争をしていました
それはこの二つの国の戦争と、恋の物語です
ハイドロス王国 首都 アグニシア 王宮内
赤い髪の若者が王宮の玄関口に置かれた五冊ほどの本をヨイショッと持ち上げる。
そして、王宮の奥に本を持って歩いて行った。
今彼が運んでいるのは、新着の王宮書物である。
新着書物を運ぶのは、王宮書物管理人の彼の仕事だ。
彼の名はユリウス・ファルネス。
先ほども記したように、王宮書物管理人だ。赤い短髪に黒いワイシャツを着た、おとなしそうな雰囲気の若者である。
そんな彼に声をかけたのは、黒髪の男だった。
若干吊り気味の赤い目に灰色の上着。
そう頷いた男の名はリオ・エルデン。騎士だ。
そこでユリウスは彼が木剣を持っていることに気づいた
立派な騎士道である。だが、当たり前と言ったら当たり前だ。
炎の王国、ハイドロス王国と、水の王国、ブレイザム王国との戦争。
それは、気が遠くなるほど前から続いている。
しかし、この戦争は終結どころか停戦や休戦すらされていない。
今は命令は無くても、いつ来るかわからないのである。
リオが玄関の大時計を見て言った。そして目指す方向を指で差しながらユリウスに尋ねる
そうして、2人は並んで歩き始めた
訓練場の近く、リオとユリウスが並んで歩いている。
その時、ユリウスはある声を耳にして立ち止まった
その時
「だーかーら!!そうしちゃダメなんだっつうの!!」
2人は訓練場に行く朝を早めた
「ちげーよ!!何回言ったらわかるんだよ!」
どうやら、声の主は男のようだ。赤いかみに黒いノースペースのタートルネックの服。青い垂れ気味の目
そこではリオの幼馴染であり、幹部であるアレン・ヴァル・ガイゼルが、擬音ばかりのめちゃくちゃな指導をしていた。
現に、アレンに指導されてる兵士も困ったような顔をしている。
かわいそうに
アレンが手を大きくブンブン振りながらこちらに走り寄ってきた。
指導を受けていた兵士はというと…
アレンから解放されてあからさまにホッとしていた
二人のほのぼのとした空間にユリウスはほっこりする。
そこであることを思い出し、ユリウスは口を開いた
ユリウスの発言にアレンは気まずそうに目を逸らした。
サボっていると言うワードを聞いてアレンはさらに2人から目を逸らした
ユリウスが頷くのを見届けると、リオはアレンのタートルネックの首の後ろを掴んで引きずって言った
王宮の会議室
円形に並べられた椅子に、4人の人物が座っていた
そう言ったのは年もいかぬ少女だった。桃色の髪に赤い瞳。白いレースのついた服を着ている。
幹部の一人、ルイ・ラクラレイクだ
赤髪の隻眼の女が少し離れたところに座る、一際豪華な服を着た男に言った。
女は赤い髪をポニーテールに纏めており、赤い花を差していた。赤いタートルネックのセーターの上に黒い上着を着ている。
彼女は幹部、セレン・グリーツヴァードである。
セレンに国王陛下とよばれな呼ばれた男は、輝く炎のような髪に金色の装飾のついた赤い服、その上に同じく金の装飾のついた絢爛豪華なマントを着ていた。
彼こそ、このブレイザム王国の王であり、この王宮の主、ルビウス・ゲラナトゥム王である
諦めたように言ったルビウスにルイが反論する
セレンが何か言おうとしたところで、コンコンと扉が叩かれた
ルビウスが応えると、2人の人物が入ってきた。先ほどノックしたリオと、それに引き摺られているアレンであった
ジトーとその様子を見ていたルビウスに気づき、アレンが暴れるのをやめた
気まずそうに目を泳がせるアレンにルビウスはため息をついて口を開いた
そう言って会議室を後にするリオ
アレンは諦めたように椅子に座る
ハイドロス王国 首都 シリリス 王宮内
2人の女性が長い廊下を歩いていた
1人の女性が呟いた。薄い水色のロングヘアに水のようなひとみ、シンプルなワンピースを着ている。
彼女こそ、このハイドロス王国の女王であり、王宮の主、ウォル・シャンデリア女王だ
後ろで控えているのは、彼女の側近であるカミル・グラースだ。黒髪に白い花を二つ髪に差しており、深海のような深い青の瞳を持っている
2人ともいつになく疲れた様子であった。
それもそのはず、ついさっきまで2人は作戦会議に興じていたのだ。
にしても、ブレイザム王国と全く時を同じにして作戦会議とは、面白いものだ
これはつい10分前…
王宮内某会議室
大きな四角のテーブルを囲むように、4人の人物が座っていた。真正面に座るウォルの後ろには、カミルが静かに立って控えている
そのうちの1人の男がおもむろに口を開いた。
幹部の1人、ダニエル・クーシィだ。
青い髪に海軍を思い立たせる白い帽子。青いワイシャツに赤いネクタイを締め、白い上着を着ていた。瞳は水色である
そう状況を述べたのはウォール・タートル。同じく幹部。青い髪にに青い服、上には黄色と青で装飾された白いロングコートを着ている。
瞳はアイスブルーだ。
ウォルの眉間に皺がよる
長髪の女性が発言する。
セリーナ・ヴァルシアだ。長い黒髪にカリビアンブルーのインナー。穴が空いた装飾の黒い上着に銀のネックレスをかけている。瞳はビジョンブルー
そして現在
ウォルは長い髪を耳にかけて言った
カミルはペコリとお辞儀をし、馬小屋に向かった
ドアを開けると、正面にいる白馬の手綱を握り、ドアを開けた。女王様の馬。名前はセレヴィアだ
美しい毛並みの、純白の白馬である
カミルが言うと、セレヴィアは頷くようにいなないた。
ゆっくりと手綱を引くと、セレヴィアもついてきた
門に着くと、ウォルが待っていた
ウォルはそう言ってカミルが引く馬に乗った
そう言ってカミルが歩き出そうとすると、2人の女性が呼び止めた
年上であろう女性がウォルに尋ねる。
青い髪に青い花を差している。セルリアンブルーのひとみに、青い服、に黒いリボンを首にかけており、なんの装飾がされた白いマントを着ていた。
彼女は騎士、ラピス・アイビーだ。
次は年下であろう女性が言った。
黒い髪は肩に届かないところで切り揃え、瞳も髪と同じ黒。赤いチャイナ服を着ていた。
彼女は十六夜さな。王国の兵士だ
2人の女性がウォルを挟んで守るように並ぶ
カミルは頷くと、海辺に向かって馬を引いて歩き出した


























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。