「おはよーございます」
たわいもない挨拶。
今日も一日が始まる。あたりまえのように時が流れる。
放課後になり、今日は久しぶりの2人きり。私にとってモチベーションの一つ。
私は先生に依存している。まるで精神安定剤のように。一緒に過ごせる時間はあと一年も無いのに。
同時に私の憧れの存在でもある。
毎日何気ない会話を交わして、時には涙を見せて、ある日は相談に乗ってもらって…。
先生の笑っているところを見るのが私の小さな幸せ。
だけど終わりは突然やってくる。
「卒業」
それが私は嫌だった。
1年生の頃はあんなに卒業したいと思っていたのに__
「連絡先交換しよ?」
とも言えないまま卒業の日を迎えてしまった。あんなに身近にいたのに今はもう手を伸ばさないと先生はいない。私生きていけるかな……
でもこれだけは伝えたい。
「ありがとう。またいつか__」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!