第11話

(10)
165
2024/04/07 02:00

















仕事が終わる。





ふぅ、と誰にも聞こえないようにそっとため息をつく。







やっと行ける。






私は急いで帰り支度をし、部長に挨拶をしてから会社を出た。
















(なまえ)
あなた
やっとだよ…


今日はあやに連絡せずに行ってしまったな。







あや、怒ってないかなと心配になったのもつかの間。







ドアを開けると同時に2人の人が私を待っていた。



てると
てると
あなたちゃーんっ!
そうま
そうま
あーきたー!
てると
てると
やっと僕の姫が来たよ…
そうま
そうま
長かったな…
(なまえ)
あなた
今日飲む人って誰?
てると
てると
それは僕だy
そうま
そうま
いーや俺だっt
しゆん
しゆん
お前ら…
しゆん
しゆん
今日は俺でーす
しゆん
しゆん
しゆんっていいまーすっ
(なまえ)
あなた
しゆん、くん?
しゆん
しゆん
うん
しゆん
しゆん
じゃあ今日はよろしくな
しゆん
しゆん
行くよ?
(なまえ)
あなた
(。_。`)コク











しゆん
しゆん
ここがVIP席
しゆん
しゆん
中央にあって1番偉い人、的な?
(なまえ)
あなた
お、おお


こ、こんな席座れない!!





今日いくら持ってきたっけな…






しゆん
しゆん
ww
しゆん
しゆん
そんなに飲まなくてもいいんだよ?


しゆんさんが笑ってそう言う。




───まるで私の心を読んだかのように。



(なまえ)
あなた
優しいですね
しゆん
しゆん
いやぁ?そんなことはないと思うけど
しゆん
しゆん

しゆんさんは一瞬悲しそうな目になる。




何があったのだか、触れられそうだけど触れられない。





(なまえ)
あなた
しゆんさん
(なまえ)
あなた
大丈夫ですか?
しゆん
しゆん
…!!
しゆん
しゆん
俺は大丈夫だよ〜…
しゆん
しゆん
ほら!飲み物届いたし、飲も?
(なまえ)
あなた
あ…うん



しゆんさん、みんなと違ってトリコにさせるのではないのでは?






この人だけは違う。






(なまえ)
あなた
みんな、私のこと狙ってくるんですよね、
(なまえ)
あなた
でもしゆんさんは違う
(なまえ)
あなた
何かあるんですか?
しゆん
しゆん
…はぁ
しゆん
しゆん
名前あなたで合ってるよね?
(なまえ)
あなた
((・・*)コク
しゆん
しゆん
あなただけに話すね
しゆん
しゆん
他のメンバーには内緒だよ?
(なまえ)
あなた
分かってます
しゆん
しゆん
俺がみんなとあなたへの態度が違うのは───










しゆんside



これはあなたと出会うちょっと前のこと。


俺たちはいつも通り活動をしていた。


そうまはみんなを取り巻き、てるとは癒し、まひとはドキッとさせ、ばぁうはトリコにする。



俺はと言うとばぁうとまひとの間だった。


だけどある時───


まひと
まひと
ね〜え!しゆちゃ〜
しゆん
しゆん
ん?
まひと
まひと
僕、もうすぐしゆちゃ抜かすかも〜!
しゆん
しゆん
まひと
まひと
やっとだって〜
まひと
まひと
そろそろ僕のカッコ良さがみんなに伝わったかな、なーんてw
そうま
そうま
まひとおめでと〜!
そうま
そうま
しゆんも頑張らないとな〜
そうま
そうま
次の新しいお客さん落とすか、たくさん担いでもらうか
そうま
そうま
どっちかしないとトップから外されちゃうよ?
しゆん
しゆん
…!


俺はこのとき内心焦った。





2人とも俺の事煽ってくるんだもん。





俺が危ないことなんて自分がよく知ってる。






なのに、なぜかやる気が出なくなってしまった。





しゆん
しゆん
しーゆんくぅんっ
しゆん
しゆん
俺に担いでくれる?
しゆん
しゆん
君しかいないんだよね(イケボ
っっ!///
もーしゆんくんったら〜!
今日らいつもより担いじゃう!!
しゆん
しゆん
…ありがとな/


でもそれでも俺が俺じゃなくなってしまう、そんな感じがしたんだ。





まひとは俺と並んだし、今は俺がぎりぎり上にいるぐらい。






もう無理なんだ。








そんなとき、あなたが新しい客としてきた。







これはチャンスなのでは?そう思った。







だけどみんな落とすのが必死なのに対し、あなたは誰にも惚れてない。






まひとやばぁうもつい目で追っている。






俺が混ざってもそこまで変わらない。そう思った。







だから俺は自分のテーブルで燃えていたのだ。










あなたside



しゆんさんからその話を聞いた時、はやりしゆんさんは寂しそうな顔でどこかを見つめていた。



(なまえ)
あなた
辛いですね
(なまえ)
あなた
…私が助けましょうか?
しゆん
しゆん
…いや、もういいんだ
しゆん
しゆん
俺はこの戦いに参加しないって決めたから
しゆん
しゆん
今日はゆっくりしていきなよ


しゆんさんを見捨てられない。





そう心に決めた私はしゆんさんの胸に飛び込んだ。


























𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝☆75、♡230、💬5、+👤‎185(+14)


長らくお待たせしてすいませんでした…💦

あと吹き出しカラーやアイコンを変更させていただきました。












プリ小説オーディオドラマ