第15話

出会い
142
2019/03/29 15:14
去年の夏。

俺は部活で1年生ながらエースとして活躍していた。

先輩からは“生意気”だの“顔がいいから”だの

いろいろ言われ続けた。

小学校からバスケが大好きでやってきただけなのに。

でもエースになったからには頑張らないと、

そう思ってみんなが帰ったあともひたすら練習をし続けた。

空も暗くなってきたので最後スリーポイントを

いれて帰ろうと決めた。

体育館の中でボールをつく音が響く。

ゆっくりと深呼吸をしてボールを投げた。

ボールは綺麗な弧を描きゴールに入る。
??
ナイッシュー!
女子の声がしてその方を振り向くと

そこには見知らぬ女の子がいた。
敦也
え、っと…
あなた

あ、ごめんなさい笑
きれいに入るものだから笑

くすくすと笑って彼女は言う。
あなた

私、1年A組のあなたと言います。

敦也
俺は1年D組の敦也です…
A組か…体育とかでも一緒にならないから

みたことないのも当たり前か。

周りにいる女子と違って着飾ってなくて小動物の

ようだと思ったのが彼女の第一印象だ。

その日が俺と彼女の出会いだった。

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