第4話

…気づいちゃった
71
2025/01/27 19:00 更新




日曜日 鳥居前__





あなた
…あ、悟
五条悟
おーい👋
あなた
待った?
五条悟
いいや?いま来たとこ




ドキッ





あなた
そっか、



…近頃の私はおかしい


なんか悟を見てると、傑を見てたときみたいになる



五条悟
じゃあ行こ!
あなた
どこ行くの?
五条悟
行ってからのお楽しみ〜♪
あなた
えー、


私は石畳を一度振り返り、目を逸らした


傑の面影はすっかりなくなっていて、代わりに悟の右手が差し出された










あなた
悟、正気?
五条悟
僕はいつも正気だけど?
あなた
いや…だってここ



悟がデートと言って私を連れてきたのは、







___傑の墓だった




五条悟
パサッ




どこから出したのか、悟は無表情で傑の墓にジニアとローダンセの花束を手向けた


私は手ぶらで来てしまったので悟と一緒に手を合わせるだけしかできない


あなた
…なんでここに来たの?
五条悟




…ここで黙られるのが一番怖いよ



そして、悟はゆっくり口を開いた




五条悟
…もう、傑とはこれで最後にしてよ
あなた
え?
五条悟
今は僕が彼氏なんだよ?



そういうと悟は悲しそうに透き通る眼を歪めた








ズキッ






あなた
(ハハっ)



最近ずっと気にしないようにしてた



この気持ちは、持っちゃいけないって思ってる


きっと認めてしまったら、


悟も、傑も、私も、辛くなる



デメリットしかないはず





なのに、なんで…




あなた
(ぁ)ポロッ






声が、出ないの…









夏油傑
あなたの下の名前
あなた
…ぇ?



気がついたら、私は高専時代の傑が目の前に立っていた


私も高専時代の制服を着てる



ここは…鳥居の前の石畳だ



あなた
(懐かしいなぁ、よくここで待ち合わせしたな)



夢だと、すぐに分かった


でも、少しだけ、もう少しだけ…ここに浸っていたい




五条悟
--‐



夏油傑
ニコ



五条悟
ーー!



夏油傑
またね、あなたの下の名前
あなた
ぁ、傑…!
五条悟
あなたの下の名前!




…あぁ、悟が呼んでる


もう終わっちゃうんだ





あぁ、悟…



五条悟
あなたの下の名前!!
あなた
ぁ、さと…
五条悟
とうした?!ずっとボーっとして…
あなた
…ううん





あなた



私の雰囲気が変わったからか、


さっきまで焦っていた悟は改まってまっすぐと私の瞳を見据えた




私は苦しくなりながら、言葉を紡いだ



あなた
…ごめん、きっと傑のことは忘れられない



さっき傑と(夢の中で)会ったときに改めて知った


…まだ傑のことが好きだ




でも、私を呼んでいた悟も愛おしいと思ってしまう




きっと、これは罪だ




あなた
でも、私は悟も好きだよ



そういった直後、私の心は冷たい刃に複数刺されたような錯覚を感じた






一方悟は、いくつもの感情を抱えたような淡い笑みを浮かべていたのに、



私は気が付かなかった___








プリ小説オーディオドラマ