第3話

#3
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2019/04/04 11:44 更新
 忙しなく過ごしてきた高校生活も、あと1年を残すだけとなった。進路についても真剣に考えなきゃいけないのに、なんだかやる気が起きない。原因の一つに周りの雰囲気がある。

『進路?とりあえず大学行くでしょ。お前どこいくの?』

『俺はジフナと同じとこがいいなー』

『俺はまだどこ行くか決まってないけど、近くがいいな』

『○○と一緒のとこに行きたい!』

みんな漠然としすぎて、聞いたはいいけど参考になりゃしなくて。参考書をずっと眺める毎日だ。

『おい、どこいくか決まってんの?』

いけない、ウォヌの質問をほったからしてた。んー、進路…。

「…まだ。心理系にいきたいなって思ってるだけ…かな今は。」

『それだと…○○大学とか、△△大学とかか』

曖昧に頷いてその場を流す。大体、齢17,8の少年少女には難しすぎる提案だよね。もう生き方決めなきゃだなんて。遊びたいけど、将来が不安だし、成功する保証なんてないし。

『じゃあ、僕もそこら辺目指そ!』

「うわぁ!急に大声出さないでよー、ジュンくん」

『へへ、ごめんね。○○と同じとこにどうしても行きたいから』

『お前はやりたいこととかないのかよ?』

不思議そうにウォヌが聞く。

『今んとこ○○の傍にいれればいいかな…跡継ぐのめんどいし』

そう、彼がこんなに自由でいられるのは、お坊ちゃまだからなのだ。かなりの大富豪で次期跡取りとして注目されている彼は、時折こんなふうに吐き出す。

『どっかにパーっと遊びに行きたいなー』

「放課後、どっか寄ってく??」

『いーねー!!美味しいの食べに行こ!!』

『おっ…俺も行く!』


勉強なんてそっちのけでその日は暗くなるまで楽しんだ。

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