第15話

#_訓練相手:13
294
2025/12/25 04:22 更新





長谷川さんに寮まで案内してもらい、私室に着いた時には






時計の針が、もう夕方の6時を指していた





夕食時だと思い、あらかた荷物を片付けて食堂へと足を運んだ








食堂に着いたら、第1部隊員が丁度訓練が終わった後
だったようで





食堂は人で埋め尽くされていた





あまり見ない顔が食堂にいるものだから他隊員の視線が
私に突き刺さっていた




早く食べてこの場を去ろう…




そう思い、食券を買って食堂の人に渡し順番待ちをしていると





急に後ろから肩をつつかれた





なんだ?と思い後ろを振り返ると
東雲りん
お久しぶりです、あなたさん!
第1に来ると必ずと言っていいほど私に訓練をして欲しいと
せがんで来る



小隊長になった東雲が後ろにたっていた



あなた
りん!久しぶり、元気にしてた?
東雲りん
はい、お陰様でピンピンしてます!
東雲りん
あなたさんはいつこっちに着いたんですか?
あなた
ここ有明に着いたのは夕方の4時くらいだったかな?
あなた
朝早くから出てバイクかっ飛ばして来たよ
東雲りん
そうだったんですね!




久しぶりの再会を経て、挨拶を交わしたところで



食堂の人から出来たてのご飯を貰い食堂の隅っこの方に席を着いた






私の後を着いてくるかのようにして向かいの席に




東雲が座った



東雲りん
そう言えば、あなたさんはいつまでこっちに滞在するんですか?
あなた
1週間、でも今回は有明滞在じゃなくて立川になったんだ
あなた
なんか向こう立川の人手が足りないらしくてね
東雲りん
あれ?じゃあなんで今ここに居るんですか?
あなた
ずっとバイクで移動してたから今日はこっちで休んで行きなって言われたんだ
あなた
明日の朝には立川にいくよ
東雲りん
え、じゃあまだ時間あったりって…?
あなた
…その言い方的に、私に稽古つけてくれって言ってる?
東雲りん
いや!もし時間があればなぁって、思ってたぐらいで…
あなた
良いよ
東雲りん
え!?
あなた
この後どうせ暇だし、道場借りるつもりだったし…
あなた
どうせなら稽古、つけてあげる
東雲りん
ほんとうでs(((
あなた
ただし、私と組手してくれたらだけどね?
東雲りん
え、あなたさんと組手…ですか




そう言いながら目の前で頭を抱える東雲






まあ無理もない、私は銃器、剣技、体術




どれをとっても指南役としてできるレベルらしい



と言っても噂されているだけで私自身に自覚はない








なぜなら、
体術は四ノ宮功
銃器は亜白ミナ
剣技は保科宗一郎




とそれぞれの分野のトップ達を自分の目で間近で見た事がある私自身がそう思っているのだから






あなた
で?どうする?
あなた
私はもう明日の朝イチにはここを立つから、次来る時がいつになるか分からないし
あなた
今逃したらもう当分できないと思うけど?
東雲りん
ッッご指導お願いします…
あなた
ふふ笑、わかった
あなた
じゃあ私はもう食べ終わったから先に道場に行ってるね
東雲りん
え、もう食べ終わったんですか!?
あなた
君が考えてる間も食べてたからね
あなた
稽古つけて欲しいなら早く食べ終わりなよ?
東雲りん
はい!すぐ行きます!
あなた
じゃあ、また後で




そう言い席を立ってから食器を返却口に返して





私は食堂を出て行った


____訓練場in道場____




東雲が待っている間にある程度ストレッチをし、





準備運動をしていると





鳴海弦
おい!くにつかぁぁぁぁ!!
あなた
ハァ…最悪




“やかましい”のが入ってきた…




鳴海弦
なぜお前がここにいるんだ!!
あなた
なんでって、今からトレーニングするために決まってるでしょ
鳴海弦
ならなぜボクに連絡しない!
あなた
いや、どうせ連絡してもゲームしてるでしょ、君…
鳴海弦
そんなの、連絡してみなければ分からんだろうが!
あなた
はあ?私そんな暇人じゃないんだけど…
鳴海弦
とにかくだ!次からはちゃんと、ボクに!
連絡するようにしろ!いいな!?
あなた
ハァ…気が向いたらねぇー
鳴海弦
それは一生しないやつが言うことだろうが!!
あなた
あーはいはい、もう分かったから後にしてくれる?
あなた
私今からりんの稽古つけるので忙しいんだけど?
鳴海弦
は?東雲のだと…?





そう言って驚いた様子を見せる





少しの沈黙が過ぎ去った後、何故か体が震え始めた鳴海





俯いていた顔が急に上がって何かを言おうとしたその時



鳴海弦
なn(((
東雲りん
すみません!あなたさん、遅れました!




ちょうど東雲が来たタイミングで鳴海の言葉がかき消されてしまった





息を切らしながら中に入ってきた東雲の方に鳴海が振り返ったのを見て




私も道場の出入口にいる東雲を見る



東雲りん
えっと…もしかしてお取り込み中でしたか?
鳴海弦
あぁ、そうd(((
あなた
いや?今終わったとこ



私がそう言った瞬間、鳴海から睨むような圧が凄まじかったが気にしないことにした




にしても、いつまでいるつもりなのか全く道場から出ていく
気配がない




まあ見学するつもりならそれでも構わないけど…



あなた
じゃありん、あいつの事は気にしないで始めようか
東雲りん
えっと…はい!
あなた
鳴海も、いてもいいけど邪魔だけはしないでよ?
鳴海弦
フン、誰がするかそんなこと…



いや、なんか拗ねてるんだけど…




まあいいか、機嫌が悪いのなんか今に始まったことじゃないし




あなた
じゃあまずルールから決めようか
あなた
そうだなぁ…背中をタッチされるか、もしくは降参と言ったら負け
あなた
で、どう?
東雲りん
問題ないです
あなた
おけ、じゃあ…
あなた
“どこからでも掛かってきな?りん”
東雲りん
ッッ!!




スタートと共に向かってきた先手必勝の一手






間合いを詰めてきた東雲、正面からみぞおちを狙った攻撃






先手必勝と言う考え方は悪くはない悪くはないが、






あまりにも…
あなた
(隙だらけ…)




攻撃を仕掛けることに意識がいきすぎて、




守りに入るのを完全に忘れている様に見える







そう思い東雲の体制を崩そうと足元を少し蹴った






それと同時に大きな音を立てて、東雲は背中から床に体を打ってしまった



東雲りん
イッッ〜
あなた
攻撃を仕掛けることに意識が行き過ぎてる
あなた
ちゃんと受け身を取らないと、今のが怪獣だったら致命傷もしくは即死レベルだよ
あなた
瞬時な判断力と反射神経、相手の行動を先読みして動かなきゃだめ
あなた
そこを意識して、もう1回
東雲りん
はいッ!



と、そんな感じでずっと試行錯誤の攻撃を受け流しながら





東雲の気が済むまでひたすら続けた





東雲りん
ハァッ、ハァッ…ありがとう、ございました
あなた
うん、お疲れ様
あなた
最後の攻撃、悪くなかったよ
あなた
間合いの詰め方も最初より上手くなった
あなた
りんの武器は大型銃火器だから間合いのとり方には特に注視した方がいい
東雲りん
はい、善処します!
あなた
まあ、結局私から1本も取れなかったのは残念だけどね
東雲りん
あなたさんは剣術も出来るのに銃器も体術も使いこなしちゃうから、ある意味反則ですよ…
あなた
1つ極めたらもう1つ極めたくなるのが私だからね
東雲りん
やっぱりあなたさんには敵わないなぁ
あなた
私を越そうだなんてまだまだ早いよ、りん?
あなた
せめて隣にくるくらいにはなってもらわないとね
東雲りん
努力します…!




稽古が終わり、少しアフタータイムとして休憩をとっていたら






今の今までずっと黙って様子を見ていた鳴海が口を開いた



鳴海弦
…気は済んだか、東雲
東雲りん
え、はい!思う存分出来ました!
鳴海弦
よし、なら次はボクの番だ
あなた
え…
鳴海弦
おい、なんだその顔は!
あなた
いや、だって鳴海やるって言ったら決着着くまでやるじゃん
あなた
私そんな時間ないんだけど…
鳴海弦
フン、知ったことか
鳴海弦
お前はボクと先に約束していたのにも関わらず、東雲を優先したんだ!
鳴海弦
ならボクの言うことを聞くのも妥当だろうが!
あなた
はぁ?約束?そんなのいつしたよ?
鳴海弦
お前がここに着いたばかりの時にだ!
あなた
……あぁ、そんなことも言ったっけ?
鳴海弦
とにかくだ、約束は約束だろう!!
あなた
ハァ…分かった1回だけ、それだったら良いよ
あなた
先に倒れた方が負け、これでどう?
鳴海弦
フン、まあ良いだろう
鳴海弦
吠え面かいても知らないからな
あなた
それはこっちのセリフだよ、鳴海…




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