第18話

18,風を支配する鬼神 風波 鬼羅
117
2024/03/18 14:42
ー妖怪の山・山頂ー
永斗とシヴァは妖怪の山、山頂まで辿り着き、近くに祠がないかを探していた
永斗
永斗
えーと…確かここら辺に……
シヴァ
シヴァ
うーん……
シヴァ
シヴァ
………あ、アレじゃね!?
シヴァが見つけたのは目的の祠だ
その祠は今2人がいるところよりも少し離れているところだった
永斗
永斗
え!?
永斗
永斗
………本当だ!行こう!
シヴァ
シヴァ
おう!





ー神域・風魔御前ノ間ー



2人が祠を目指して走る、ところがいつのまにか、2人は見知らぬ場所にいた
永斗
永斗
ッ!……いつの間に…
シヴァ
シヴァ
え?ここどこ!?
シヴァ
シヴァ
(さっきまでの風景とは全然違う!)
2人は辺りを見渡す
そこには浅い川が流れており、辺りは木々が茂っていた。そして、離れの丘には一つ風車が地面に立っていた
永斗
永斗
…多分、ここはもう"神域"だ
シヴァ
シヴァ
神域?
???
ほう、自力でこの地に辿り着くとは…なかなかに良いな
突如、2人の背後に謎の人物が現れる
永斗
永斗
風波鬼羅
おや、驚かせてしまったか?すまんな
シヴァ
シヴァ
って、鬼羅!!?
永斗
永斗
この神が、シヴァの…?
シヴァ
シヴァ
そうそうそう!
風波鬼羅
ふむ………しかし、小僧、君には悪いが一つ頼み事がある
鬼羅は永斗を見てそう言う
永斗
永斗
風波鬼羅
我と主人の話が終わるまで、現実世界に戻り、祠を守護してほしい
永斗
永斗
!…あぁ、なるほど。引き受けますよ
シヴァ
シヴァ
永斗
永斗
シヴァ、ちゃんと勝てよ?
シヴァ
シヴァ
え?あ、当たり前だ
風波鬼羅
恩にきる
永斗
永斗
あぁ
永斗はその場で無数の光となって消えていった
シヴァ
シヴァ
え!?消えたぁ!?
風波鬼羅
そう慌てるな、あの小僧は戻っただけだ
シヴァ
シヴァ
戻った…
風波鬼羅
そうだ



一方で、現実世界へと戻った永斗は目の前の光景を見て、薄い笑みをこぼす
永斗
永斗
さーって、神様から直々に頼まれごとをされるなんて、光栄だな

悪魔
クククッ……いやはや、これは楽しめそうですねぇ♪
永斗の目の前の光景は、大量の悪魔の軍勢と、統括する悪魔の姿があった
永斗
永斗
はッ、久しぶりに見たけど、やっぱかわらねーな
永斗
永斗
また俺がぶっ倒す
悪魔
減らず口を……まぁ、良いでしょう
悪魔
ここで貴方も殺してしまえば良いことなのですからね
永斗
永斗
(まぁ、頑張ってみるかな)




そして、場面はシヴァ達の方へと移り変わる
シヴァ
シヴァ
……てか、さっきから君達の話が良くわからないんすけど
風波鬼羅
!……ふふ、気にしなくても良い、我々は今すべき事があるのだ
風波鬼羅
主人も、重々承知だろう?
シヴァ
シヴァ
!…能力のこと?
風波鬼羅
そうだ……主人もわかっておるのだろう?
風波鬼羅
この事は、会話だけでは無駄…戦いで決着を付けようではないか?
鬼羅は指をポキポキと鳴らし、シヴァに向けられる眼光も鋭くなる
シヴァ
シヴァ
へっ…元々そのつもりだよ
風波鬼羅
ふふッ、それじゃぁ始めよう
シヴァ
シヴァ
あぁ!!







シヴァ
シヴァ
風魔「旋風の舞」((ギュルルッ
シヴァは手のひらから風の渦を作り出す
シヴァ
シヴァ
いけっ!
ドゴォォーーン!!!
放たれる無数の小さな竜巻は全て鬼羅の方へと向かう
風波鬼羅
ふん
風波鬼羅
-風域・絶風-
鬼羅はそう言い、手で印を結ぶ
風波鬼羅
「絶無の風」
そして、結んだ印からはシヴァの想像を絶する暴風が吹き荒れる
シヴァ
シヴァ
ヅ!!?
シヴァ
シヴァ
(なんつー風だよ!?)
その暴風により、シヴァの放つ竜巻はみなあらぬ方向へと飛ぶ
風波鬼羅
ふむ、シヴァの放つ風とはこんなものなのか?
シヴァ
シヴァ
!…はッ、まだこんなもんじゃねーよ!!
シヴァ
シヴァ
叢雲「天地暴麟風」!!
シヴァは自身の剣を創り、鬼羅の方へその剣を振るう
風波鬼羅
!(シュッ
鬼羅は何も言わず、余裕で躱す、だが一つ気がかりが残った
風波鬼羅
(ほう、コイツ"風を消した"な)
シヴァ
シヴァ
まだまだッ
シヴァ
シヴァ
〜風魔拳〜
シヴァは左手で最大限風を溜め込む
風波鬼羅
(しかし、まだだ、お前は以前のように上手く能力を使えていない)
だが、鬼羅はその前には既に拳を握っていた
風波鬼羅
フッ…
シヴァ
シヴァ
オラァッ!!
ドゴォォォォォォン!!!
シヴァと鬼羅の拳はぶつかり、衝撃波を放つ

風波鬼羅
まさか、これで我の攻撃は終わりなわけなかろう?
シヴァ
シヴァ
!!
鬼羅は右手を差し出して、そこに風の渦を作り出す
風波鬼羅
-風廻-

風波鬼羅
廻り・廻れ・永遠の風よ
風波鬼羅
天災の如き・破壊の力を

風波鬼羅
この一撃に込めよう

鬼羅の手のひらに浮かぶ風の渦は無数の色彩で彩っており、それは次第に大きくなる

風波鬼羅
~天理ノ嵐・序~


鬼羅がそう言い放つと、風の渦から色とりどりの風の刃がシヴァに向けて放たれる
シヴァ
シヴァ
ッ"!!?
シヴァ
シヴァ
(こんな大量の風の刃…捌き切れるわけないだろ!?)
シヴァ
シヴァ
でも、やれるだけやる、そうでもしないとアイツを倒すなんて夢のまた夢だ!!
シヴァ
シヴァ
潜在能力開放!!
シヴァ
シヴァ
天ノ叢雲「天地を揺るがす大嵐」!!!
シヴァは潜在能力を解放し、自身の能力の質を、魔力の質を底上げし、自身の剣から巨大な竜巻を生み出す
風波鬼羅
ほぅ、やるな
風波鬼羅
しかし、こいつはまだ止まらんぞ?

鬼羅の手のひらからの風の渦から放たれる刃の勢いは衰えず、むしろ先ほどよりも倍の数、速さとなってシヴァに襲いかかる
シヴァ
シヴァ
くっ……
シヴァ
シヴァ
(きっつ……こうなったら、鬼羅自身を叩くしかないよな!!)
シヴァ
シヴァ
!((ダンッ
シヴァは一瞬風の刃の速さが遅くなったのを感覚で感じ、走り出す
風波鬼羅
……ふふ


シヴァ
シヴァ
オラァァッ!!
シヴァは擦り傷を多少負うが、物ともせず、ついに鬼羅の目の前に姿を見せる
風波鬼羅
思った以上に速い、そしてその判断も嫌いではない……
風波鬼羅
しかし、我はこの時を待っていたのだよ
しかし、鬼羅は一瞬のうちにシヴァの背後に現れる
シヴァ
シヴァ
ヅ!!
風波鬼羅
ハァッ!!
鬼羅は先ほどまでの風の渦を全て拳に集約し、その拳をシヴァ目掛けて放つ


ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!
シヴァ
シヴァ
ッ……へっ、あぶねーな
シヴァ
シヴァ
(…とは言っても、腕めっちゃ痺れる!!もうこれやりたくないよぉ!!)
風波鬼羅
!…ふ、中々やるようだ


風波鬼羅
ならば、我も少し力を上げていこうか


鬼羅の魔力や闘気が最初の時よりもはるかに練り上がるのをシヴァは感じた
シヴァ
シヴァ
スーッ……ふぅ、受けて立つ
シヴァは深呼吸をして、落ち着きを取り戻した









きーちゃんデスケド
きーちゃんデスケド
はい!今回はここまでとなります!
きーちゃんデスケド
きーちゃんデスケド
次回は「煉獄と死を司る炎神 火車 焔」です!
きーちゃんデスケド
きーちゃんデスケド
それではまた次回でお会いしましょう♪
きーちゃんデスケド
きーちゃんデスケド
バイなら〜!

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