第17話

綾雷 (💻⚡️)
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2024/10/06 06:40 更新




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「 あっっ づ……… 」





半年に一回行われる支部長会議に参加する為に足を運んだ筈の雷華は、連盟本部の医務室でただ一人、ベッドにぐったりとする姿を晒していた。



彼が発熱した原因は温暖差だ。


雷華は自身の持ち場である大阪と連盟本部が建つ東京。その気候を履き違えてしまい、東京に出向くにしてはかなり暑苦しい格好をしていた。


そう、簡単に言えば熱中症になったのた。





『 ( まさか東京に来て早々熱中症とはな 。 コッチの天気予報もしっかり見ときゃよかったな … 失点や 。)』






コンコン






「 ………はぁ 、綾 」



『 雷華さん 、 追加の氷 持ってきたんですけど …

は、 入ってもいいです … 』



「 あかん言うてるやろ 。 俺は大丈夫さかい 、綾に移してまう 。 」





数時間前程から度々と雷華の居る医務室に訪れるのは同じ支部長の綾であった。


綾は同僚であり、先輩であり。恩師でもある雷華のことを非常に心配していた。だが、当の本人がこの態度である為2人の暖かい冷戦は何時間も続いている。






「 あぁー 、 ほな 氷は … その辺に置いといてくれへん ? 」



『 何かお口に入る物は …… 、 』



「 気にすんな 、ガキやあるまいし自分の尻拭いぐらいせんと 。 」



『 そ 、 そう言って丸一日食事を摂ってないじゃないですか 。 』





人に移すのも、弱った姿を見られるの嫌な雷華は極力綾を部屋に入れなかった。


しかしそんな思いと裏腹に、自身の体調は悪化していくのが分かっていた。その変化に気づいているのは自分だけでは収まらない程に。





「 そういう事やから 、はよ出ていき … 」






バタン ッ !





「 ぅお っ……? りょ 、 綾 ? 」





勢い良く開いた部屋の入口には、手の熱で熔けたのか、びちゃびちゃになった氷を手にした綾がいた。





『 …う "、… 雷華さんはいつもそうやって無理するじゃないですか 、 僕たちの事頼りにしてないんですか ? 僕じゃ頼りないですか …? 』





綾は拳に握られていた体温計、大事に持っていた氷すらも投げ捨てベッドへと近づいて言った。
その顔は赤く染まり、涙で濡れていて演算者とは思えない程の乱れようであった。


遂には雷華の所まで辿り着いた綾。綾は小さな身体で雷華を押し倒すような体勢になり、その手は彼の頬へと置き去りになった。





『 僕だって貴方に恩返しをしたい、させてください よ … 』





真剣な表情、声をして心配をする綾。元々綾には弱かった雷華はそれを見て白旗を挙げざるに負えなかったのか、はぁ 、 という声をあげ小さく呟いた。





「 ……………………… ガトーショコラ …… 」



『 …! !冷たいコーヒーで良かったですか ? 』



「 あぁ ……、 頼むわ 。 」





そう、二人は条約を交わして長期の戦いは終戦した。綾は「 まだ許してはいませんから 」なんて言いながら 、 雷華の看病を行うのであった。






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( 初めてリクエストを頂いて、ウキウキして書いてました 😚 )


( 要望にお応え出来ていなければ申し訳ありません… 💦)


( 楽しかったです.ᐟ.ᐟ ありがとうございました💖 )




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