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第7話

 🏷  I  ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー 
2,635
2024/06/22 12:16
 📍 「 鏡の中のオトモダチ 」 📓 ホ ラ ー
  

  ※ 前半




私の家はお金持ち、
家にはお手伝いさんや執事さん、沢山の人がいる。

けど、みんな私とは遊んでくれない。
毎日お勉強、そんななんの価値もないつまらない人生を送っていた。

そんな人生が変わったのは16歳の時だった、
誕生日に滅多に会わない両親が海外から帰ってきてくれてどこかの国の職人が作ったアンティークの全身鏡をくれた。

私は嬉しくって毎日その鏡を見つめていた。

その時だった、鏡の中から急に声が聞こえたのだ。





ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 そんなに鏡が好きか?  

あなた
 だれ、? 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 俺はミヒャエル、ミヒャと呼べ 
あなた
 ミヒャ、? 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 あぁ、お前は? 
あなた
 私はあなた   
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 そうか、あなたか 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 でもなんで1人なんだ? 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 両親は? 
あなた
 とっくに海外に飛んでいった 
あなた
 私の誕生日に帰ってきて 
あなた
 すぐお仕事に行っちゃった 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 寂しくないのか? 
あなた
 もう諦めたから 
あなた
 そんなものだと割り切ってるわ 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 そうか、だから俺を不審がらないのか 
あなた
 他の令嬢みたいに怖がってほしい?  
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 まさか、 
あなた
 私毎日暇なの、ミヒャ、私のお話相手になってくれない? 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 俺でよければ喜んで、お嬢様? 
あなた
 その名前は嫌いよ、 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 そうか? 
あなた
 揶揄うのもやめて頂戴、鏡かち割るわよ? 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 怖い、怖い 


そう言ってミヒャと仲良くなった。
それからというもの私は自室に閉じこもっていた。愛想笑いを浮かべる屋敷の人よりも本音で接してくれるミヒャの方が幾分も楽しかったし、私も令嬢を演じなくても済む。

最初の方は誰も何も言わなかった。
けど、それを良しとしなかったのが私の両親だ。





.
 あなたどうして最近部屋を出ないの! 
.
 私も心配してるのよ?! 
.
 何があったの? 
あなた
 何もありませんよ?お母様 
あなた
 私は日々勉学に励んでおります 
.
 ならいいの、そうだわ! 
.
 あなたに許嫁ができたの! 
あなた
 は、? 
.
 貴方が部屋に閉じこもっていると
 聞いて 心配だったのだけど、
 勉学に励んでいるなら結婚も大丈夫
 よね!
あなた
 あ、 ぇ 
.
 明日お見合いだから、 





ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 暗い顔してるな、何かあったのか? 
あなた
 明日お見合いって、私、 
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 、提案なんだがあなた   
ミ ヒ ャ エ ル ・ カ イ ザ ー
 俺と一緒に来るか? 

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