《Arno End》
いつか傘を差して歩いた、遊歩道。
ひとり佇むオオカミの着ぐるみ。
赤い風船が静かに揺れる。
「......アルノさん。」
私の声に、彼はゆっくり振り向く。
沈黙の中、自分の心臓の音が響いていた。
「アルノさん、私……あなたのことが好きです。あなたの暖かさに、触れていたいと思いました。」
右手を出す。ほんの数秒の間が、
何十分にも感じられて―――
赤い風船は、空高く舞い上がっていった。
彼はそっと封筒を、私の手に握らせた。
次の瞬間には、彼は背を向けて歩き出していた。
残されたのは、私の手の中の白い封筒だけ。
中には、たった二行の文字。
"君を騙すことが、怖かった。でも、君を見つめるたび、世界が少しだけ綺麗に見えた。”
頬が涙を伝う。
でもその涙は、暖かった。
アンケート
CONTINUE?
Junseo
35%
Geonwoo
39%
オオカミくん達の独白に進む
26%
投票数: 112票












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。