カチャン、と賑やかな音を立ててカップがテーブルに置かれた直後、
雲雀はあからさまに焦った声を上げた
エプロン姿の彼が素早く身を乗り出し、
私の顔を覗き込んでくる 。
その手には、どこから取り出したのか清潔なハンカチが握られていた 。
オーバーな身振り手振りで眉を下げてみせる彼 。
いつもの明るい声、いつもの居心地のいいカフェ
私は慌てて指先で頬を拭うけれど、
次から次へと温かい雫が溢れて止まらない 。
雲雀は困ったように笑うと、
膝をついて私と目線を合わせた 。
優しくハンカチで私の目元を抑えてくれる 。
その指先は、カフェ定員らしい温かさを持っているはずなのに、
どこか緊張で強張っているように感じた
❥⋯NEXT













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。