第98話

98話:最後の文化祭
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2025/09/13 15:39 更新
大学最後の文化祭の日。キャンパスは春の光と花々の香りに包まれ、屋台や展示で賑わっていた。聖奈はまだ少し体調が不安定で、歩くと胸が早く打つこともある。だが、璃音が隣で手を握り、時折肩に手を回して支えてくれることで、安心して笑顔を作ることができた。
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
璃音……今日は一日、一緒に楽しもうね
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
もちろんだよ、聖奈ちゃん。体調に気をつけながら、いっぱい思い出作ろう
璃音はそう言って、手をぎゅっと握り返す。聖奈の小さな手の温もりが、二人の距離をさらに近づける。

最初に二人が向かったのは屋台コーナー。聖奈は無理せず座れる場所を選び、璃音が一つずつ楽しそうに買ったものを手渡す。甘い綿菓子やフルーツジュースを二人で少しずつ分け合い、笑い合う。
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
璃音……美味しいね、これ
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
聖奈ちゃんと食べると、何でも美味しくなる
その言葉に聖奈は頬を赤くして微笑み、自然に璃音に体を寄せた。

次に、展示や演劇を観に行くときも、璃音は常に聖奈の体調に気を配る。階段や人混みでは腕を回して支え、疲れたら無理せず休ませる。
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
大丈夫?
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
うん……璃音がいるから、安心できる
その安心感から、聖奈の表情は穏やかで幸せそうだ。璃音はその顔を見て、自然に笑みを浮かべる。

夕方、キャンパスの広場で行われるミニコンサートを観に、二人は芝生に座った。聖奈は少し疲れ気味で、璃音の肩に頭を預ける。
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
璃音……今日、一日ずっと一緒で幸せ……
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
私もだよ、聖奈ちゃん。ずっと一緒にいられるこの時間が、宝物みたいだ
璃音はそう言い、聖奈の髪をそっと撫で、額に軽くキスをする。甘くて切ない、確かな愛情のキスだ。

夜になり、キャンパスはライトアップされ、屋台の明かりやステージの光が二人を柔らかく包む。聖奈は疲れた体を璃音に預けながら、静かに囁いた。
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
璃音……私、もう我慢できない……
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
……何?
聖奈は小さく笑いながら、璃音の頬に手を添え、唇を重ねる。体調の不安を忘れるほど甘く、長く、心も体も震えるキス。璃音も優しく応え、二人の息が重なり合う。
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
名前:氷川 璃音(ひかわ りおん)
聖奈ちゃん……ずっと、一緒にいようね
神城聖奈(かみしろせいな)
神城聖奈(かみしろせいな)
うん……璃音……ずっと……
夜風が二人の髪を揺らし、桜の花びらが舞う中、二人は手を握り、抱き合い、互いの体温と心の温もりを確かめ合う。

文化祭の賑やかさも、人混みも、すべてが二人にとっての舞台装置のようだった。笑い声や音楽、香り、光――すべてが二人だけの甘く切ない世界に溶け込み、最後の大学生活を最高に彩る。

その夜、家に戻った二人は、布団の中で腕を絡め合い、今日の思い出を語りながら眠る。まだ体調が完全ではない聖奈も、璃音の腕の中なら安心して休める。手を握り合い、額を寄せ合い、互いの心を確かめながら、二人だけの幸せな時間は続いていった。

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