私が生まれて90年、そのうちの9割程は小説に使っただろう
勉強よりも小説、運動よりも小説、ゲームや漫画よりも小説の方が面白い
人からはよく「つまらない人だ」と言われるが、どうでもいい
私は小説だけで満足なのだ
私は母国を旅立ち、様々な国を周って、ありとあらゆる小説を読んできた
そして私は寿命により亡くなった
実に幸せなものだった
好きな作家の小説に囲まれ、本に埋もれながら体が冷たくなっていく感覚
一生あの時間が続いていれば良かったのにと今でも思う
ではなぜ私は今、誰かに私の人生を共有しているのか?
それはね……
[400年後]
私は亡くなったあと、その年から10年後の世界に転生?したようだ
「テイワット」
それが私の生まれた国
何故か不老不死というものも着いてきてしまってね
お陰で私の見た目は20代前半を保たれているが、中身は400歳程だ
それに、何故か「坊っちゃま」と言われ、何故か慕われているんだ
だが、ここの暮らしも悪くない
私と話の分かる者もいるしな
[100年後]
不老不死なだけあって、私は失うものを沢山見てきた
だが私にはどうすることも出来なかった
私は、激しい悲しみと怒りに身を任せ槍を構え、振るい、魔物を倒した
私は、「神の目」を手に入れた
[スメール]
アルハイゼン視点
さっきから隣がブツブツと呟きながら娯楽小説を読んでいる
顔を見た感じ、異国から来たようだ
いちいち表情を変えて「ここはもっとこうした方がいい」「つまらん」「これは素晴らしい」と評価している
正直、うざったい
何がそんなに面白いのだろうか
俺には理解し難い
あなた視点
もっと分かりやすい表現があっただろうに
やはり今の時代はつまらないな
やはり隣から視線を感じるな
少し独り言が多かっただろうか
《チラッと隣を見る》
…すごい目が合ってしまっている
もしかしてさっきからずっと私を見ていたのだろうか
なるほど…という事は、この人もこの小説が気になるのか
であれば…
[設定]












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。