第8話

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2023/08/31 13:15 更新
あの夏が飽和する
をもとにします









C.
「昨日人を殺したんだッ...」





「君」はそう言っていた
C.
うぐッ…………グスッ
R.
ッ……
梅雨時。
ザーザー聞こえるずぶ濡れの教室で、君は泣いていたんだ。








汗が垂れてくる、
こんな暑くて夏が始まったばかりというのに
君は酷く震えていたんだ
































そんな話で始まる、あの夏の日の記憶だ。
C.
「殺したのはッ、隣の席のいつも虐めてくるアイツでッッ……」
C.
「もう虐められるのが嫌で、!肩を突き飛ばしてッ」
C.
「すぐ死んじゃったんだ……」
C.
「もうここにはいられない生きてちゃいけないと思うし、どっかで死んでくるッッ。」
そんな「君」に僕は言ってしまった__
R.
それじゃッ、僕も連れてってよ……ニコッ










財布を持って、ナイフを持って、
携帯ゲームもカバンに詰めて
いらないもの思い出は全部、
R.
壊していこ、
あの写真も、あの日記も今となっちゃもう要らないや





人殺し「君」ダメ人間の__君と僕の物語だ。





そして僕らは逃げ出したんだ!
この狭い狭い世界から
R.
家族もッ!
R.
クラスの奴らもッッ!
R.
何もかもッ!全部捨ててッッ!
R.
「君」と2人でさッ…
C.
ッ!
R.
遠い遠い誰もいない場所でッ!2人で死のうよ、、
C.
!!
R.
もうこの世界に価値なんてないよ……
R.
そこらへんに人殺しなんかうじゃうじゃ湧いてんじゃんか。
R.
「君」は何も気にしなくていい。
C.
でもっ!君は何も悪くないじゃんか!
R.
でも、
R.
結局俺らは誰にも愛されたことなんてなかったんだよ...
C.
ははっ……
C.
嫌な共通点だね、





そんなんで僕らは簡単に信じあってきた。





R.
よし、行くよ
C.
うん、
「君」の手を握った時、既に震えなんてなかった
誰にも縛られることなどなく、2人線路を歩いた





深夜、コンビニに入って金を盗み
2人で逃げた




どんなことも怖くなかったんだ。
C.
今となっちゃどうでもいいよね……
C.
僕たち世間はずれの小さな逃避行の旅!










R.
いつか夢見た…優しくて誰にでも好かれるしゅじんこーなら、
R.
汚くなっちゃった僕たちのこともッ、見捨てずに救ってくれるのかなッッ……?
C.
何言ってんの、
C.
そんな夢ならとっくに捨てたよ。
C.
ッッw……
C.
だって現実を見てみなよ
C.
シアワセの四文字なんてなかったッッ!
C.
そんなこととっくに思い知ったじゃん!
C.
……
C.
『自分は何も悪くねぇ』って誰もがみな思ってるよ...w










あても無く彷徨う蝉の群れ捜索者達
水もなくなり揺れ出す視界に
迫り狂う鬼たち警察たちの怒号に
バカみたいにはしゃぎあったその時、
君はふとナイフを取ってしまった。





R.
何して____
C.
君がいたから、ここまでこれたんだ、、ニコッ
C.
だからもういいよッ……
C.
もういいよッッ…………!!
C.
死ぬのは「僕」一人でいいよ...!!!
C.
君は逃げて……ッッ
R.
なら俺m____!
その瞬間、目に広がった光景は
「君」の首から垂れ流れる紅い液体。
その時、俺は初めて君が「死んだ」と。
まるでなにかの映画のワンシーンのようだ。
白昼夢を見ているようにも感じた、























気がついたら、俺は捕まってて
なのに「君」は隣にいなくって、
何処にも「君」は見当たらなくって。










そして時は過ぎていった。
あの日のような暑い暑い夏が続いていった。
大嫌いな家族も、
見放しにしてきたクラスの奴らもいるのに

何故か「君」だけはどこにも居ない。





あの夏の日を思い出す。
僕は今も、今でも歌ってる
R.
「君」をずっと探しているんだぁッ...
R.
「君」に言いたいことがあるんだッ
九月の終わりにくしゃみをして虐めが終わったと思いきや、
六月の匂いを繰り返すまた繰り返される










「君」の笑顔は、
「君」の無邪気さはッッ……
今も俺の頭の中を飽和している満たしている
R.
誰も何も悪くないんだよッッ……
R.
そしてッ……
R.
君も何も悪くは無いんだよッ……





R.
でもひとつッッ
R.
ごめんッッッッ
 
R.
もういいよ、全部投げ出してしまおうッ
R.
そう言って欲しかったんでしょ、
R.
ずっと、





R.
ねぇ?

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