『ヨボセヨ〜?』
電話越しに、ゆっくりと優しく響く低い声。
私の大好きな声。
韓国でアイドルとして活動する、幼なじみで私の彼氏との通話が、毎晩の日課。
たまにでちゃう韓国語。
前より短くなった通話時間。
変わってしまったところもあるけど、マイペースな喋り方や少し高くなる笑い声は昔からずっと好きなユウトのまんま。
お願い、か
しいて言うなら、
口に出して、泣きそうになった。
会って、力いっぱいぎゅっと抱きしめたい。
よく頑張ってるねっておでこにキスをしてあげたい。
けどそんなワガママはユウトを絶対に困らせる。
知ってるよ、優しいユウトはきっと今困ったように笑ってるんでしょ。
え?
答えを聞く前に、私は勢いよく玄関を開けた。
目の前にいたのは、紛れもなく、私の大好きなユウトだった。
大きな手が背中を優しく撫でる。
私の彦星は、そう言って照れくさそうに笑った。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。