第16話

離れないでいい?「吹き出し付き」
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2026/02/10 12:00 更新
夜 、 窓 の 外 は 雨 。 仕事 を 終えて 帰る と 、 

部屋 の 明かり が ついて いた 。
大森 元貴
おかえり
ソファ から 立ち 上がった 元貴 は 、 笑う より 先 に 、

まっすぐ こっち に 来て 、 そのまま —— ぎ ゅ う 。
あなた
ちょ 、 近い
大森 元貴
だって 今日 長かった でしょ
言い 訳 みたい に 言う けど 、 腕 の 力 は ゆるめ ない 。

コート も 脱がせて くれ ない まま 、

額 を 肩 に 押し つけて くる 。
大森 元貴
…… 会い たかった
小さく 、 でも 確実 に 聞こえる 声 。

夕飯 を 食べ 終わって 、 二人 で ソファ に 並ぶ 。

映画 を 流した はず なの に 、
開始 10 分 で 彼 は もう 集中 して ない 。 距離 が 、 近い 。

肩 と 肩 が くっついて 、 気づけば 太もも まで 触れてる 。
あなた
映画 見ない の ?
大森 元貴
見てる よ
あなた
絶対 見て ない でしょ
大森 元貴
あなた 見てる
そう 言って 、 に へ っ と 笑う 。

次 の 瞬間 、 腕 に 絡み ついて 、 頭 を 肩 に 乗せて くる 。
大森 元貴
…… 重い ?
あなた
聞く 前 に 乗ってる じゃん
大森 元貴
でも 降りる の やだから 、 一応 聞いた
犬 だ 。

完全 に 、 飼い 主 の 隣 を 陣取る 犬 。

スマホ を 触ろう と すると 、 指先 に 何か が 絡む 。

彼 の 指 。 何 も 言わず 、 ただ 絡めて 、

ゆっくり 撫でる 。
あなた
なに してん の
大森 元貴
安心 してる
あなた
どういう 状態
大森 元貴
ここ に いる って 確認
離そう と する と 、 指 を ぎゅっと 握り 返して くる 。
大森 元貴
離れ ない で
あなた
今 すぐ どこ に も 行か ない よ
大森 元貴
それ でも
ちょっと 拗ねた 目 で 見上げて くる の 、 ずるい 。

雨 の 音 が 強くなって 、 部屋 が より 静か に なる 。
大森 元貴
今日 さ
あなた
うん
大森 元貴
外 で いっ ぱい 人 に 会った から さ
一瞬 言葉 を 探して 、 

小さく 息 を 吸って から 続ける 。
大森 元貴
帰って きて 、 あなた が いる の が 一番 好き
その まま 、 私 の 服 の 裾 を き ゅ っ と 掴む 。
大森 元貴
撫でて いい ?
あなた
聞く 意味 ある ?
大森 元貴
ない けど
髪 を 撫でる と 、 

目 を 細めて 、 完全 に リラックス 。
大森 元貴
…… ねえ
あなた
なに
大森 元貴
今日 、 俺 いい子 だった ?
あなた
何 基準 ?
大森 元貴
寂し かった けど 我慢 した
頭 を 撫でる 手 を 強める と 、

満足 そう に 喉 を 鳴らす みたい に 笑う 。

映画 が 終わる 頃 、 彼 は もう 半分 寝てる 。

それ でも 、 腕 と 脚 は しっかり 絡めた まま 。

「重い から どく よ 」 って 言う と 、 即 、 目 を 開ける 。
大森 元貴
やだ
あなた
寝る んでしょ
大森 元貴
一緒 に
ぎ ゅ っ と 抱き 直して 、 私 の 首元 に 顔 を 埋める 。
大森 元貴
ここ が いい
あなた
犬 か
大森 元貴
うん 。 君 の
照れた 声 で そう 言って 、

安心 した みたい に また 目 を 閉じる 。

外 は まだ 雨 。 でも 部屋 の 中 は 、 静か で 、

あったかくて 、 一晩 中 、 離れ そう に ない 。

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