障子越しの灯りが、ゆらりと揺れている。
重なり合う影が、畳の上に淡く浮かぶ。
沖田総司の腕の中、あなたは目を細めて彼の温もりに身を寄せていた。
その言葉に、沖田は少し笑って、首筋に唇を落とす。
もう少し、この時間が続いてほしい――そんな願いを込めるように、そっと触れ合った瞬間だった。
コツ、コツ……
不意に、廊下を歩く足音が近づいてきた。
瞬間、彼の身体がこわばる。
沖田は静かに指を立てて、あなたに声を出さぬよう促す。
障子の外で、誰かが足を止めた気配がした。
声にならない舌打ちとともに、沖田は慌ててあなたの羽織を自分の布団の下に押し込み、あなたを抱き寄せるように隠す。
そうささやいたその唇が、緊張の中でも優しく触れる。
外ではまだ、左之助の足音が戸の前をうろついている。
ようやく、その声とともに足音が遠ざかっていった。
ふたりはしばし息をひそめたまま動かず、互いの鼓動だけを感じ合っていた。
くすりと笑う沖田の唇が、あなたの耳元にそっと触れた。
空気はまだ熱を含んでいて、戸の外に誰もいないことを確かめるように、ふたりの間に再び静かな熱が宿っていった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!