赤ちゃんはあれから順調に育った。
つわりはそこそこあって、しんどい時は支えてくれた。
むしろ過保護になった。
シスコンお兄ちゃんを思い出す。
もしかしたらそれ以上かもしれない。
その年の秋に男の子を出産した。
時間はかかったけど、わりと安産だったらしい。
…産む時も産んだ後もめちゃくちゃ痛かったけど…
もちろん、立ち会い出産した。
淳太くんが絶対立ち会うって言うから。
痛すぎて覚えてないけど、暴言吐いたらしい。
…ごめんね?
子どもが産まれてからの淳太くんはイクメンになった。
毎日デレながらあやしてる。
ミルクもゲップ出させるのも上手。
寝かしつけも完璧。
でも、少し問題がある。
これを毎日呪文のように唱えてる。
なに言ってるんだろう、この人。
いつも見るたびに吹き出しそうになる。
でもすごく本気で言ってる。
この子が大きくなったら教えよう。
そして私はお姫さま抱っこされてベッドまで運ばれた。
…あれ?
そっと置かれ、深いキスが降ってきた。
私の言葉を聞くこともなく、口を塞がれ深いキス。
ふわふわしてる私をさらにふわふわにして溶かす。
淳太くんのキスは魔法みたい。
こうやって淳太くんの愛を受け止め、返して寄り添いながら生きていく。
これからの人生、ずっとそばにいます。
だから、これからもそばにいてね?
淳太くん、大好き。
fin.











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!