第29話

作戦執行
40
2023/09/29 10:06 更新
佐々木賢人
さすがに心配だ。
俺はムッとした顔で中庭を歩く。
騎士団の練習を終え、城内の見回りをしている。
通りすがるメイド達も心配そうな顔で俺を見つめる。なかなかないからな、俺がしかめっ面してんの。
佐々木賢人
あれからもう2日がすぎた。
1週間なんてあっという間だろうな。
それまでに女王様が復活してくれればいいが…
そんなことをふつふつといい、その度足を進める。
1歩、1歩。
一言、一言。


気づけば城内を一周していた。
佐々木賢人
今度…何とかして声掛けれねぇかなぁ。
これは王族専属騎士になるためのことでもあり…まぁ、女王様のためでもある…と思う。
佐々木賢人
(ただ、女王の父親も敵にまわすことになる。)
佐々木賢人
行動できない理由って多分これなんだろな…
ふと顔を上げると女王宛に贈られたであろうプレゼントを運ぶメイドがいた。
佐々木賢人
…それだ。
それから真っ先に自分たちの部屋に戻って、私服に着替えた。
今崎 聡
ただいま〜…っていつも誰もいないから…な?
部屋に戻ってきた今崎がドアを開けて俺を見た瞬間、凄く驚いた顔をして固まった。
今崎 聡
ななな、なんで私服なんて着てんだ?いつも制服ばっかりなのに…?
佐々木賢人
ああ、ちょっと街の方に…
その瞬間、今崎は何かを察したような顔をして、そのあとにやけた。それも悪いにやけ顔。
今崎 聡
あー、なーるほどね。察しちまったよ…
これだから俺は…察しすぎちゃうなんて罪な男!!!
といい、今崎は額に右手の指先を置き、右に体をそった。
佐々木賢人
…お前…なんか勘違いしてないか?
今崎 聡
ノンノンノン。安心したまえ佐々木くん。誰にも言わないからな…。彼女さんとデートなんだろ?
佐々木賢人
いや、違いますけど。
こいつ…いつもウザイけど今日はいつもよりうぜぇ…。
今崎 聡
HAHAHA☆照れるなよ☆
俺的には制服で会うのもいいと思うけど、街だと目立ってしまうからな!
私服とは制服とのギャップあり!正しい判断だと思うぞ!
「うんうん。」と頷き、俺の肩に手を添える。
うざい。
佐々木賢人
そろそろ殴るぞ?
そう言うといきなり真剣な面持ちをしてこちらから離れた。
今崎 聡
そう…そうだよな…。彼女さんを待たせては行けなかったな…。すまなかった…。
そこまでラブラブなんて…
今崎 聡
リア充が!!!爆発しろぉ!!!
いきなり中指を立てて去っていった。
佐々木賢人
なんなんだ…あいつ…。
変わらず騒がしいやつだった。
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まちにて…
佐々木賢人
とりあえず…買うものをメモったやつ持ってきたが…。
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[ メモ ]
・包み紙
・便箋
・女子が喜びそうなもの
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佐々木賢人
…かぁ。女子が喜びそうなものってなんだよ…。宇和崎に聞いてくりゃあ良かった〜…
とりあえずプレゼント以外のものを揃いに向かった。
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手紙屋にて
佐々木賢人
雲の便箋と妖精の便箋…か。どっちも人気ナンバーワンってそれ…ナンバーワンじゃなくね?
あいつは最近空すら見れてないだろうしな。
佐々木賢人
雲の便箋にするかぁ。
佐々木賢人
あとは包み紙を選ぶかぁ。
包み紙って何がいいんだろうなぁ。
モブ
あ、お客様…なにかお探しでしょうか?
佐々木賢人
あ、はい。知り合いに贈るプレゼントの包み紙を見ていて…
いきなり話しかけられてびっくりしたが、女性店員さんなら安心だな。
モブ
その相手は女性の方でしょうか?
佐々木賢人
はい。どれが人気なんですかね?
モブ
まぁ!でしたら此方がよろしいかと…
店員さんの手にあったのはバラの模様の包み紙だった。
佐々木賢人
いいですね。気品があって、女王彼女に合いそうです。
モブ
…そうなんですか。他になにかお探しですか?
佐々木賢人
いえ、これだけで大丈夫です。ありがとうございます。
モブ
では会計しますね。
会計中…
モブ
ありがとうございました〜!
店員さんは丁寧に購入したものが入った袋を渡してくれた。
佐々木賢人
あ、そうだ…。女性へのプレゼントって何がいいとかってありますかね…?
すると、店員さんは驚いた顔をして「では…」と続けた。
モブ
ガラスペンなどはいかがでしょうか。最近、街で綺麗だと流行っている品です。
佐々木賢人
ガラスペン…なるほどありがとうございます!
モブ
またのご来店をお待ちしております!
そして手紙屋を後にした…。
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筆記用具店にて
佐々木賢人
ガラスペンってこれかぁ。
確かにどれも美しい…。
???
1番人気はこれなんだよ。
佐々木賢人
え?
なんか聞き覚えがある声のような…
唐澤 梅
やほ。
佐々木賢人
え、唐澤!
佐々木賢人
なんでここに…
唐澤 梅
仕事で使ってたペンが壊れてね…ガラスペンが流行ってるみたいだし買ってみようと思って。
佐々木賢人
へ、へぇ〜…
唐澤 梅
ちなみに…何?彼女さんへのプレゼント?
佐々木賢人
はぁ?そんなわけないだろw
佐々木賢人
…誰がそんなことほざいた?
唐澤 梅
あら、お宅の今崎くんだけど?
あいつ…
唐澤 梅
とりあえず、女性へのプレゼントならこれが人気よ。うちの従業員もみんな使ってる。
唐澤が手渡ししてくれたガラスペンをよく見る。
透明なガラスに紫の雫が混ざっている。その中でも金色の星が入っており、置かれているガラスペンの中でも1番、目にとまった。
佐々木賢人
綺麗だな…。
唐澤 梅
あと、ガラスペンをあげるならインクも買っちゃいなさい。青色のインクは貴族の中でとても使われているわよ。
佐々木賢人
…なんでそんな詳しいんだ…?
唐澤は「はぁ?」という顔し、言葉を続ける。
唐澤 梅
よく仕立てるのに貴族の方と手紙で会話するからね。だってあなたも見た事あるでしょ?
佐々木賢人
俺はそっぽを向いた。
唐澤 梅
騎士団長なのに貴族の方と手紙交換してないの!?
佐々木賢人
そうだよ…
唐澤 梅
はぁ…。少しは手紙の書き方学んだ方がいいわよ。
佐々木賢人
はい…。
とりあえず、ガラスペンと青色のインクを買い、そそくさと城に帰った。
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今崎 聡
おかえり!!!彼女とのデート楽しかったか!!
部屋のドアを開けた瞬間、今崎がいきなり殺意が込められた笑顔でこちらを見てきた。
佐々木賢人
デートじゃねーよw
和田 霧人
だよな。こいつに彼女ができるわけがねぇじゃん。
ベッドの方で読書をしている和田が言う。
佐々木賢人
それも失礼だろ。
和田 霧人
だって、お前、絶対彼女できたら途中で「ごめん、君の性格無理だわ。」とか言って別れてるだろ。
今崎 聡
ははは!!まじそれw
佐々木賢人
てめぇらなぁ…
とりあえず自分の机に買ってきたものを置く。それに気づいた和田が聞いてきた。
和田 霧人
それ…誰にあげるん?その包み紙見る感じ、女か?
今崎 聡
やはりお前は今死すべきようだなぁ…
佐々木賢人
落ち着けってw
確かに女性ではあるけど…
今崎 聡
ほぅらな!!これだから団長様はよォ!
今崎は拗ねて、仕事の続きをやり始めた。
それを気にせず、和田と会話を続ける。
和田 霧人
ちなみに貴族の方だろ?だったら今までみたいに手紙書いてちゃいけないだろ。
佐々木賢人
え、なんで貴族の人に手紙書くってわかったん?
和田 霧人
まぁ、勘だな。
こいつ…勘だけはいいな…
佐々木賢人
だったら教えてくれ。はーい、和田先生の手紙講座開始〜。
俺は自分の席にドスンと座り、雲の便箋にペンを用意する。
和田は「やれやれ」と読書をやめ、俺の机に近づく。
今崎 聡
俺にも頼っていいんだぞ!
和田 霧人
お前は経験ねぇだろ。
佐々木賢人
絶対変な文書かされる。
今崎 聡
お前らなぁ…。
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そんなこんなでプレゼントと手紙が完成した。
使用人のメイドに「友人が女王様に渡したいんだって。」と言って渡してもらった。
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金澤 結
はぁ…
最近、生活が逆戻りしている気がする。
賑やかな声は壁によって遮られ、私の声は彼らには届かない。声をかけようとする度に仕事と家系の鎖が私を離さない。父の言葉は冷気を帯び、届く食事には暖かみを唯一の感じた。
いつも通り、使用人のメイドたちが届いたプレゼントを部屋に運ぶ。各国の王子などから恋文などが来る。
嫌だけど、それに返事をするのも女王の務め。国同士の絆を保つためのもの。
金澤 結
今日はなにがあるかしらね…
一つ一つ見ていくと気になるプレゼントがあった。
金澤 結
えっと…「謎の騎士より。」か。
私はそのプレゼントに少しの希望を抱いて、包み紙を開けた…

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