俺はムッとした顔で中庭を歩く。
騎士団の練習を終え、城内の見回りをしている。
通りすがるメイド達も心配そうな顔で俺を見つめる。なかなかないからな、俺がしかめっ面してんの。
そんなことをふつふつといい、その度足を進める。
1歩、1歩。
一言、一言。
気づけば城内を一周していた。
これは王族専属騎士になるためのことでもあり…まぁ、女王様のためでもある…と思う。
ふと顔を上げると女王宛に贈られたであろうプレゼントを運ぶメイドがいた。
それから真っ先に自分たちの部屋に戻って、私服に着替えた。
部屋に戻ってきた今崎がドアを開けて俺を見た瞬間、凄く驚いた顔をして固まった。
その瞬間、今崎は何かを察したような顔をして、そのあとにやけた。それも悪いにやけ顔。
といい、今崎は額に右手の指先を置き、右に体をそった。
こいつ…いつもウザイけど今日はいつもよりうぜぇ…。
「うんうん。」と頷き、俺の肩に手を添える。
うざい。
そう言うといきなり真剣な面持ちをしてこちらから離れた。
いきなり中指を立てて去っていった。
変わらず騒がしいやつだった。
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まちにて…
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[ メモ ]
・包み紙
・便箋
・女子が喜びそうなもの
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とりあえずプレゼント以外のものを揃いに向かった。
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手紙屋にて
あいつは最近空すら見れてないだろうしな。
包み紙って何がいいんだろうなぁ。
いきなり話しかけられてびっくりしたが、女性店員さんなら安心だな。
店員さんの手にあったのはバラの模様の包み紙だった。
会計中…
店員さんは丁寧に購入したものが入った袋を渡してくれた。
すると、店員さんは驚いた顔をして「では…」と続けた。
そして手紙屋を後にした…。
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筆記用具店にて
確かにどれも美しい…。
なんか聞き覚えがある声のような…
あいつ…
唐澤が手渡ししてくれたガラスペンをよく見る。
透明なガラスに紫の雫が混ざっている。その中でも金色の星が入っており、置かれているガラスペンの中でも1番、目にとまった。
唐澤は「はぁ?」という顔し、言葉を続ける。
俺はそっぽを向いた。
とりあえず、ガラスペンと青色のインクを買い、そそくさと城に帰った。
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部屋のドアを開けた瞬間、今崎がいきなり殺意が込められた笑顔でこちらを見てきた。
ベッドの方で読書をしている和田が言う。
とりあえず自分の机に買ってきたものを置く。それに気づいた和田が聞いてきた。
今崎は拗ねて、仕事の続きをやり始めた。
それを気にせず、和田と会話を続ける。
こいつ…勘だけはいいな…
俺は自分の席にドスンと座り、雲の便箋にペンを用意する。
和田は「やれやれ」と読書をやめ、俺の机に近づく。
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そんなこんなでプレゼントと手紙が完成した。
使用人のメイドに「友人が女王様に渡したいんだって。」と言って渡してもらった。
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最近、生活が逆戻りしている気がする。
賑やかな声は壁によって遮られ、私の声は彼らには届かない。声をかけようとする度に仕事と家系の鎖が私を離さない。父の言葉は冷気を帯び、届く食事には暖かみを唯一の感じた。
いつも通り、使用人のメイドたちが届いたプレゼントを部屋に運ぶ。各国の王子などから恋文などが来る。
嫌だけど、それに返事をするのも女王の務め。国同士の絆を保つためのもの。
一つ一つ見ていくと気になるプレゼントがあった。
私はそのプレゼントに少しの希望を抱いて、包み紙を開けた…












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。