第2話

#2
212
2025/12/14 10:27 更新
お前ぇ…俺のホストに手ぇ出しよって…
タダで済むと思っとんのか!?え!?




突然店長とともに、

フードを深く被った、大きめの男が現れた。

まぁ、俺の身長が低いからどんな奴でも大きく見えてまうねんけどな。

俺のことを自分のホストだと主張しているが、

俺とこの人は全く面識がない。

というか、この店に来たことない人だと思う。



rbr
(あれ、俺なんか知り合いやったけ…?)
すっ、すみません!!
ゾムさんのホストだとは知らず!!



ゾムと呼ばれたその男は、

盛大な舌打ちを漏らし、殺気を部屋中に撒き散らしていた。



zm
お前、…お前のこと、知っとるぞ。
zm
◯✕組の熊川って奴やろ。
zm
お前、奥さんと2歳の子供いとるのに
男に手ぇ出しとるんか。最低やな。
zm
それとも。え?
妻子はいらんか!?あ”!?
ひッ、ひぃ…!!すみませんすみません!!
妻と子供だけはッ!妻と子供だけは助けてください!!
zm
はぁ?お前の事情なんて知るか。
zm
お前んとこの組との付き合い方も考え直さなあかんみたいやな。



俺にはよくわからないような会話が

リレーのように行われていた。

意味が何もわからない。

でも、◯✕組って確か…?


rbr
やっ、ヤクザ、…?
店長
ロボロ!!お客様だぞ!
zm
あっ、えっと、確か…
zm
ロボロ言うたな。大丈夫か?
rbr
あ、えと、たっ、助けて、くださり、
rbr
ありがとう、ございました、…
zm
ええよええよ。気にせんといて。
どうかっ、どうかぁっ…
zm
…これ以上俺の気を悪くしたくなかったら
zm
とっとと出ていけ。
zm
せやないと…




zm
お前の家族もろともぶっ殺してやる




ゾム?さんはくまこう改め、熊川さんの耳に近づき、

殺気をそこら中に振りまきながら何かを囁いた。



すっ、すいませんでした!!
zm
はぁ…なんやねんあいつ…
店長
申し訳ありません。ゾム様。
店長
あの方は以後出禁とさせて頂き来ます。
zm
そうしてくれ。ホンマに気ぃ悪なったわ。
店長
このあとはどうされますか?
店長
お帰りに?
zm
いやっ、………せやな…
zm
ロボロ、付けてもらってもええ?
店長
勿論です。ロボロ。行けるか?
rbr
え?あ、はい。
店長
VIPルームをご案内させていただきますね。
zm
あれ、ここじゃないん?
店長
こちらは新規の金持ち用です。
店長
なんといいますか、機嫌取り用、です
zm
ハハッ!なるほどなぁ。
zm
でも、俺そっち行ってええの?
店長
勿論でございます。
店長
ゾム様には大変なご迷惑をおかけいたしましたので、
店長
当店からのせめてもの償いです。
zm
じゃあお言葉に甘えさせてもらうな。
店長
ロボロ。しっかり頼んだぞ。
rbr
はい。





そんなこんなで俺自身もよくわからないまま、

VIPルームまでご案内した。

先程の出来事からがあっという間すぎて、

頭の処理が追いつけずに居た。




zm
なぁ。あぁいうのってよくあるん?
rbr
え?あ、あー、まぁ、はい。
rbr
俺が小さいから、多分舐められとるんです。
rbr
女の子のお客さんともこんなトラブルよくあるんで。
rbr
でも、店長以外で助けてくれたのは貴方が初めてです。
rbr
ありがとうございました。



俺はおずおずと頭を下げた。



zm
そんなっ、!頭上げてぇや!
zm
ロボロが無事ならええんやで。俺は。
rbr
ありがとうございます。
zm
まぁまぁ、一旦もうこの話はやめて!
おもろい話でもしようぜ?
rbr
そうですね。





名前はゾムさんで合っているらしい。

先程の雰囲気とは打って変わって、

優しい雰囲気を纏っていて、

とてもええ人やった。





rbr
ゾムさんは何のご職業なんでしょうか?
zm
何って言ったらえんやろうなぁ…
zm
掃除屋かな。
zm
悪い輩を掃除しとるよ。
zm
ロボロみたいに、
zm
この地区の人達を守るために頑張っとるんやで。
rbr
それって、ヤクザってことですか…?
zm
まぁ、せやな。
zm
俺のこと、怖いと思う?
rbr
……まだ、わからないことが沢山あります、
rbr
けど、俺は、ゾムさんが噂に聞くような、
ヤクザだとは思えないです。
zm
…!ありがとうなぁ。ワシャワシャッ
rbr
なッ、…!///
zm
笑笑



ゾムさんはフードの影からもわかるほど、

暖かくて、優しい目を向けて、笑っていた。

俺の頭を撫でるその手は、

とても硬くて、大きくて、

でも、やっぱり優しさの溢れる、

温かい手だった。




zm
ロボロ、お前、撫でられるん好きやろ。
rbr
そう、かも、しれませんね…//
zm
俺がいっぱい撫でてやるからなぁ。
zm
俺以外、誰にも触れさせたらアカンで?
zm
約束な。
rbr
…!は、はい。




職業の関係上、

多少の客との接触はよくあることで、

それを喜ぶお客さんはいたが、

俺はあまり好きではなかった。

なのに、

なのに、ゾムさんならええか、と

思っている自分が居て、

それがとても、

不思議やった。




zm
さぁて。そろそろ帰ろかな。
rbr
え、あ、…そうですね。もうこんな時間ですね。
zm
楽しかったわぁ。
zm
次もよろしく頼むで。
rbr
えっ、!また、来てくれはるんですか!
zm
え?当たり前やん笑
zm
またいっぱいお話しよな。
rbr
…!はい!
rbr
ゾムさん。
rbr
次に来店する時、ボーイに、
rbr
『夜叉に挨拶をしたい』と言ってください。
zm
?なんやそれ。
rbr
これは、VIPルームの合言葉です。
rbr
ホストごとに違う合言葉なんですけど、
俺指定でVIPルーム入りたい時は、
rbr
これ言わへんと入れんので、
rbr
せやから…えっと、
rbr
また、呼んでくださいね///
zm
っ、〜〜かわええなぁ。ロボロは。
rbr
かわっ、…!俺は、可愛いじゃなくてかっこええがいいです!
zm
いいやwロボロはかわええよ。
rbr
〜〜ッ!!
zm
呼んだらすぐ来てな。
rbr
勿論です。
zm
それじゃ。
rbr
はい!ありがとうございました!





プリ小説オーディオドラマ