蘇枋くんは私を抱き締めるのをやめて
そのまま流れるように私の手を掴んで
いきなりそんな事を言い出した
もう、キャパオーバーだ…
あの日、ポトスで初めて蘇枋くんに会った日
私の猛アピールをことごとく躱した蘇枋くん
そんな彼に今、連絡先を聞かれてる?
私…
嬉しくてつい、物凄く近くに居るという事を忘れて
大声で喋ってしまった…
嫌われた…?離れていっちゃう…?
すごく恥ずかしいけど、もう少しこのままでいたいのに…!泣
繋いでいた手に、いつの間にか蘇枋くんの長い指が絡められていく
大人っぽいその仕草にドキドキしすぎて困る…
甘い言葉の連続に、どんどん縮まっていく距離
こんなのもう勘違いしちゃいそうだよ、
……勘違いというか期待してしまう
蘇枋くんも私のこと好きなんじゃないかって
改めて考えると悲しくなるな…
からかい上手な蘇枋くんには今まで何度も振り回されてきたけど
ここまでされると勘違いじゃすまなくなりそう
だから…
勢いよく後ろに下がって少し蘇枋くんと距離をとる
寂しいけれど仕方ない
これ以上意味の無い期待するべきじゃないから
画面にQRコードを写して
大袈裟なくらいの動きで蘇枋くんに差し出す
…ていうかスマホ持ってるじゃないですか!!
普通にポケットから出てきたじゃん!?
やっぱり、嘘だったんだ…
嫌われてたというか、躱されてたんだ…
今更知っても好きを辞めるつもりはないけどね!!
どうしたら好きになって貰えるかな
桜くんの声が路地裏の奥の方から聞こえて
そっちを見てみたら
私を囲んでいた男の人たちは全員地面に伸びていた
流石風鈴の生徒だ…
とりあえず、お礼言わないとだよね
変な連絡で助けに来てくれたわけだし
あ、恒例の顔真っ赤……
素直に感謝を受け取って貰うにはもう少し時間がかかるのかな…?
なんだか野良猫に毎日餌あげに行ってるのと同じ感覚がする
写真撮ったら怒られるかな…
私と桜くんの間に割って入ってきた蘇枋くん
かと思ったら私の怪我の心配を……
どれだけイケメンなんだろうか、、
力の差っていうか、男の人には敵わないんだって思って怖かったもんな…
手首に着いた手形を見てなんだか感心してしまう
ボケっとしていたら、蘇枋くんにそう言われた
あれ、なんだか蘇枋くん怒ってる…?
表情はいつもと変わらないけど眼帯をしていない左目がなんだか
真剣だ
こんな人がモテない訳ないよな…
ほんとにほんとにどうしたら私なんかを好きになって貰えるだろうか!?!?
あと2話で終わるとか書いておきながら全然大丈夫更新しなくてすみません!!!!!納得いく続き書けなくて何度も没ってたらこんなに間が空いてしまいました……多分次で終わるかと!!もしかしたらもう少し続くかもしれませんが!!最後まで暖かい目で読んで貰えたら嬉しいです……!!













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。