外に感じる眩しい光
後ろに感じる人肌の温かさ
小さく聞こえる愛おしい寝息
また、この人と一夜を過ごしてしまった..
起こしてしまったかな⋯⋯?
テヒョンはもぞもぞと動き始めた
胸の前に回った腕がさらに強く抱きしめる
わたしの肩に顎を乗せて
吐息が耳のすぐそばにテヒョンを感じる
テヒョンは甘えるように首に顎を押し付けてくる
自分のホテルで一夜を過ごしてるなんて
誰にも見られたくない⋯
朝のテヒョンの声はいつもより低くて
少し掠れててそれがまた色気を出している
そんな声を耳元で聞かされたら
それだけでドキドキする
離れたくないのはわたしも同じ
⋯⋯⋯でも、だめなの!!!!!
⋯⋯⋯ここで誰からにバレる訳にいかない!!!!
シャワーを終え、着替えて
軽めに化粧をしているわたしの背中を見ながら
ベッド上でテヒョンが呟く
最後のリップを塗っているわたしの隣
テヒョンがベッドから降りて立っている
隣に立ったまま
わたしの顎を軽く摘んで
ゆっくりと持ち上げた
上から見下ろすテヒョンは
寝起きと思えない美しさで、
右に左にわたしの顔を
流すような目で見つめる
そして、リップ塗ったなのに
ゆっくりと重ねられたテヒョンの唇
優しく重ねられた唇を
離れ際、テヒョンは口を開いて
唇を挟むとすべらせるように離れた
これくらいの方がいいよ、
と、はみ出たリップを親指で拭う
まだ朝6時前とは思えないくらいの
甘すぎる空気が、
わたしの心を抉るように掴んでくる
テヒョンは満足したのか、
またベッドに戻って充電をしていた携帯を取り出した
携帯のスケジュールを見ながら
少し寂しそうに呟く
それはわたしも同じで、
誘われたファッションショーまで会えないんだ、と
少し肩を落とした
公共の場で、親しく話すのも無理かもしれない
会えると言っても遠くから見るだけ...
それは少し寂しい
なんて考え込んでいたら
テヒョンの笑い声が聞こえて振り向く
携帯をベッドに落として、
またわたしの方に向かってくる
ショーの後のことだろう
休めるかな、と一瞬思ったが、
そんなことよりテヒョンを過ごしたい気持ちが強い
わたしは小さく頷いた
頬を優しく撫でる
それは、まるで、
犬をあやす様に...
顎を指先で撫でながら、
テヒョンは子供のように笑う
安心する、優しい顔
このまま、恋をしてしまいそうな
好きになってしまいそうで、
わたしは視線を逸らして立ち上がる
出てくる言葉全てが甘いセリフ..
その言葉一つ一つに胸キュンしている
わたしは、少し扉を開けて
人がいないことを確認すると、
テヒョンの部屋を後にした
支配人
「本日は、本当に、本当にありがとうございました
ゆっくりお休みできましたか?
当ホテルはご満足いただけましたか?」
帰り際、見送る車の前で
支配人は腰を低く、2人の前に立っている
スケジュールを全て終えて、
先に帰る2人を上層部の人たちは見送りに来る
支配人
「いやぁ〜、それはよかった、
よかったな、ユンさん!!」
支配人は嬉しそうにわたしの肩を叩く
すると、テヒョンがわたしの袖を引くと
少しだけ支配人との間が空く
わたしに聞こえるだけの小さな声
どんなときも気を使ってくれる姿に
つい微笑ましく思ってしまう
2人は最後まで手を振って、
ホテルを後にした
あ、すみません⋯⋯
皆様、お久しぶりです...汗
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!