幻想郷にある博麗神社の巫女「博麗霊夢」
彼女は誰よりも勘が鋭かった。
そう呟くと、目の前の空間が裂け…
幻想郷の大賢者の八雲紫が現れた。
現れた紫に対し、霊夢は質問を投げかける。
いつもと少し違う幻想郷の様子を見て、なにか知ってるだろう紫に聞こうと思ったのだ。
返答に困る質問。
幽々子を外の世界に行かせたことを言うべきか、言わないべきか。
今の幻想郷には異変が起きている。
冥界の管理者がいないことで、増えた幽霊が幻想郷に流れてきてしまった。
紫の式神の藍が管理をしているのだが、幽々子の仕事を全部こなせるわけじゃない。
それに、妖夢が言っていた「人食い鬼」が幻想郷の中まで入って来るようにもなった。
霊夢の見えないところで退治してはいるが、隠すのもそろそろ限界だろう。
色々と考えた結果、紫は霊夢達に手助けしてもらうことにした。
二人同時に疑問を口にする。
さすがに全部を納得はできなかったようだった。
それでも、幻想郷が危険に晒されているということだけは簡単に理解できた。
あまり妖怪の手は借りたくない。
だけど、借りなくちゃいけない事態になったようだ。
こんな状況になっても紫はいつもどおり。
今の霊夢にはそれが少しの救いになったようだったが。
亡霊たちの知らないところで、新たなProjectが始動した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。