ガタン、ゴトン、と電車に揺られながらバックに入っているスマートフォンで今日の天気を調べる。
誰にも聞こえないような声でポツリと呟く。
耳障りな声。年々増していく熱気。
毎日変わんないなあ。
私の学校は昔、全然生徒がいなかったらしい。
そこで、一駅離れている値段が高すぎて売れない高層マンションとタッグを組んで「この学校に来たら、高層マンシ
ョンにほぼ無料で住めるよ!」と宣伝したら、次々と生徒が増えていって、今じゃ入学したいと言う生徒が増えすぎ
て中々入学できなくなっている。まあそんなわけで電車も登校する道も、見慣れた人ばっかな訳で、毎日変わら
ない日々を送っている。(生徒は全員マンション住み)
パチンと頬を両手で叩く。
ここからはスイッチ入れないと。
はぁ、面倒くさ。
何かと愚痴を溢す子だな…などと考えながらながら教室に入る。
名前覚えるの、苦手なんだよなぁ…
数時間後…
その時、スマホに通知が来た。
スマホには「仕事」の依頼が来たと書いてある。
…つまり、「殺しの仕事」が来たということだ。
私は数ヶ月前まで、親に虐待されていた。
多分この先治ることのないこのアザはその時に出来た物。
…なんか思い出すと調子が狂うな。
さっさと行こう。
2時間後…
今回の依頼は依頼主を殺そうとしている組織があって、ビルの屋上から狙ってるって言う情報を掴んだらしく、そいつを殺してくれとのことだ。(細かい情報は省く)
この人も可哀想だな。殺そうとしてるといえど命令されただけだろうに。
まぁ、そんなの関係ないか。
ナイフを取り出し、暴れられると少々、面倒だから気付かれないように背後に近づく。
その瞬間。ズブリ、と鈍い音とともに刃が沈む。
「ザシュッ」「グチャッ」「ゴキッ」「グチュ」
「ボキッ」「クチュ」「ドスッ」
ふぅ…と一息つく
ぼーっとしてると後ろから音が聞こえる。
…あれ?てか、なんで私ここに居るんだっけ?
あ、思い出した。仕事の依頼で来たんだった。じゃあ早く仕事を…
2人のスマートフォンから着信音がなる。
ツーツー。と無機質な音が鳴り響く。
お互いの顔を見つめ合う。
それから色々話し合いまして…
彼が私の首に手を掛ける

待って。私まだ、仕事してないのに…?しかもこんなぐちゃぐちゃに…
視界が揺れる。そう言えば前も同じことがあったような。
あ。やばい。意識が…
イエくん…うるさいなぁ





















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!