UNDEADの単独ライブ
その幕が降りた後も、会話を揺らす『アンコール』の声は病むことがなかった
バックステージの薄暗い通路で、あなたの下の名前は震える手でノートを抱きしめていた
薫に渡されたパスを握りしめ、吸い寄せられるようにここまで来てしまった
ステージへ続くスロープ
そこにはパフォーマンスを終え、汗に濡れていた零が立っていた
荒い呼吸、乱れた髪
観客の声援を一身に浴び、最高潮の熱気の中にいるはずの彼は
ふと、舞台袖の暗闇に佇むあなたの下の名前の姿を見つけた
あなたの下の名前はたまらず駆け寄り、彼の衣装の裾を掴んだ
もう、離れるなんて二度と言えない
彼がどれほど自分を必要としてくれていたか
薫の言葉と、今の彼の表情がすべてを物語っていた
零は力強く、壊れ物を扱うような優しさで抱きしめた












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。