わからなくなってきてしまった。
わたしなんかの小説を楽しみにしてくれる人は
いるのだろうか。
いやだなぁと思いながら毎日息をしているわけで。
死にたいと口に出したことはない。
だが同時に、生きたいと口に出したこともない。
たびたびこのような意味のわからないことを言う。
はっきりいって面倒臭い。
だけども、ここしかないのだ。
ここしか居場所が。
自由に語れる場所が。
世界とは広いようで狭いのだ。
わたしはわからなくなってきてしまった。
生きてる意味とは、小説を書く意味とは、
わたしがここに存在する意味とは。
考えれば考えるほどにわからなくなる。
「ああ、この世界は悲しいものだな」と、
また今日も思いながらベッドに沈むだけなのだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。