第3話

はじまり
1,952
2019/06/09 04:12


そう。


これが私の始まりだった







あ「だったって言ってもついさっきの事だけど……」





私はあの後インタビューを受けて写真を撮って…


そして今は楽屋にいる




マ (マネージャー)



マ「山本あなたちゃん〜〜」






呼ばれた






あ「は〜い」






なんだろう…






マ「明日丁度欅リハの日だから挨拶に行かない?」


あ「えっ?!」


マ「挨拶は早い方が良いでしょ?」


あ「そうですけど……」


マ「大丈夫。欅の皆は確かに最初は人見知りで凄い顔をしてたり凄い空気だったりするかもしれない。でもそれはあなたちゃんを受け入れてないから、とかそういう事ではないの。それだけは頭に入れて置いて欲しい。」


あ「……」




なにも言葉が出なかった










マ「…3期生。1人だもんね。でも本当に大丈夫。何かあったら私に話して。でもきっといつか自分の事を話せるメンバーに出会えると思う。ゆっくりで良いから慣れていこう。」


























あ「あ…りがとう……ございます……」













気づいたら泣いていた












不安だった



同期が1人もいない


ファンの皆さんに何を言われるのかも分からない


でも期待をされていることだけは分かってて…



私に3期生を務められるのか、正直怖かった






でも








あ「私、頑張ります。これからよろしくお願いします。」











何かの糸が解けたような気がした



それは多分不安…の糸…







やらなきゃいけない、とそう本能で思った











マ「入ってきてくれてありがとう」











…………………







この日は沢山泣いた



沢山お話をして沢山笑った





私には忘れられない日











すると








「プルルル…」





あ「すみません。電話出てきます」







誰だろう







あ「母…」









やばい忘れてた



自分でいっぱいいっぱいでお母さんに何も伝えていなかった






あ「…もしもし」



母「結果、出た?」




あ「…………受かった」




母「……………」






母は何も言わなかった






きっとそれは泣いていたから












それから色々話し数分立って





あ「………うん、だから明日荷物取りに行くね。」



マ「本当におめでとう。明日は赤飯だ!!」







なんて言って電話を切った





お母さん、ありがとう

















私、この場所で頑張るね













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