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第1話

第零ノ編「予兆」
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2025/03/25 15:48 更新
深夜の東京都世田谷区。新宿や渋谷とは違い、ビルが少ない世田谷区の夜は何処かひっそりとしていた。
そんな街のとある学校。その屋上に、それは突如として現れた。

それは楕円形の形をしており、黒檀こくたんの渦を巻いていた。
その渦から人影が現れた。それは少年だった。

おそらく10代後半、せいぜい高校生だと見受けられる。

その少年は壺を抱えていた。実に禍々しい模様が刻まれた壺である。
少年は壺を開けた。

そして、壺の中からそれ・・は出てきた。
それ・・を一言で表すのは難しいだろう。

荒れ狂う黒炎にも見えれば、うねる黒き濁流にも見え、果ては咆哮を上げる黒い竜にも見えた。


それ・・は凄まじい速さで今なお、姿を変えている。

共通しているのは色が黒、それだけだった。
それ・・は姿を変えながら校舎に巻き付いていった。

そして、徐々に姿を消していく。
それを見ながら、少年は狂気に満ちた、壮絶な笑みを浮かべていた…

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