(-side紅葉-)
私にとって蓮希は
なんでも分かってくれる
なんでも理解してくれる
大好きな親友的存在だった。
だからこそ
蓮希がずっと私に隠してたことが
伝えてくれなかったことが
辛くて痛くてたまらなかった。
蓮希とこはくんが付き合ってることなんて
もっとずっと前から気づいてて
でも蓮希何も言ってないし
ただの勘違いなのかなって思ってた。
だから
今日まできけなかった。
蓮希だって知ってたはずなのに
私がこはくんのこと好きなこと
私だけ蓮希のこと信じててバカみたい。
「....もみじ?」
「こはくん?!」
こんな時にこはくんに会いたくなかった。
「....大丈夫、?はすねが心配してた。」
そんなはずない。
だって蓮希は
蓮希は...っ
「なんで....っ..」
「え、?」
「嘘。蓮希が私の事心配なんてするわけない。」
私にずっと秘密にしてたくせに
隠してたくせに
私が走って逃げても
追いかけても来なかったくせに
「蓮希は私のこと嫌いなの。」
「そんなわけないだろ!」
「あるの!!!」
「なんで?蓮希と紅葉ずっと一緒だったじゃん。」
「蓮希はずっと隠してた。」
蓮希はずっとずっと隠してた
1人で、私に言わずに
「俺と、蓮希が付き合ってることか?」
「....私はっ...私は...こはくんがずっと好きだった。なのに...なのに蓮希は隠してて、私が....私がこはくんのこと話す時きっと心の中でずっとずっとばかにして...っ」
「そんなことない!!!」
「そんなことあるにきまってる!!」
「...ねえ、紅葉。蓮希とのおもいで思いだして。」
「中2の時。紅葉、遊園地で迷子になっただろ。」
こはくんはゆっくり話す。
「あの時すぐに見つかったから良かったけど、次は蓮希がいなくなっちゃった。」
そういわれれば
そんなこと、あったな...
たしか、あのとき....
「たしか観覧車の辺にいたんだったよね。」
「うん。..紅葉に言う機会がなくて言えてなかったんだけど、」
「あの時蓮希、紅葉を探しに行って迷子になったんだ。..蓮希はそういう子なんだよ。」
...そうだ。
蓮希を観覧車のへんでみつけたとき
蓮希は私に向かって
“紅葉がいる、!良かった...変な人に連れてかれたかと思った...心配した...っ”
そう言って泣きながら私に飛びついてきたっけ...
「蓮希は、ずっと紅葉に言おうとしてたよ。でも、紅葉に嫌われたらどうしようって、ずっと悩んでたんだよ。」
いじわるしたかったわけじゃない
隠したかったわけじゃない
親友だからこそ
私がこはくんのこと好きだからこそ
悩んでずっと悩んで言えなかったんだ。
なのに私...
「酷いこと蓮希にしちゃった...」
「...謝りに行ってくる。」
友達だから悩むこともある。
親友だからさらに悩んだんだ。
「紅葉!!!..紅葉の気持ち俺ずっと知ってたよ。ありがとう。でも蓮希が好きなんだ」
「うん。蓮希に謝りに行ってくるね。」
「がんばれ...っ!」
蓮希にちゃんと謝らなきゃ。
そして
ちゃんと蓮希の話聞いてあげなきゃ。
『紅葉あぶない!!!!!』
聞き覚えのある声がする
「はすね...?...?!」
甲高い耳を切り裂くような車のブレーキ音が鳴り響き
体に強い衝撃が伝わる
周りに人が集まってくる
救急車がきたとき
紅葉の体には多くの傷があった
意識が朦朧とする中
蓮希を探す。
いない...
そんなわけない....
人が多くて見つけれない...っ
「は...す..ね...っ」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!