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いつもなら騒がしくて狭い部屋が今日はやたらと広く、静かに感じる。
その理由は多分、いつもは9人が入る部屋に2人しかいないから。
まるで私たちだけが取り残されたような静けさに不思議と居心地が悪くなる。
そして立っている私の前に腰掛けているのは私たちの村長、めめんともりだ。
めめさんは顎に手を添えながらこないだの任務の資料をじっと眺めている。
めめさんが急に口を開き、組んでいた脚を下ろす。
私は一旦部屋を出てみんなを呼びに行く。
部屋を出る時にめめさんが何かを言っていた気がするのは気のせいだろうか。
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慌てて会議室に飛び込んだウパをチラッと見ながらめめさん達に謝り、席に着く。
めめさんの言葉を聞いたウパはホッとしたように胸を撫で下ろして私の隣に座る。
めめさんが話始めた瞬間、隣に座っているぜんさんが声を掛けてくる。
あぁ……こいつてぇてぇ…?ってやつが好きなんだった
アホらしいな、あいつとそんなこと起こる訳ねぇのに
こいつも彼女いるくせによ……
あ、彼女も好きなんだった……
あ、バレた
棒読みで返事する私に対して深々と頭を下げるぜんさん
真反対だったのが面白かったのか隣にいたウパがくすっと笑う。
状況がイマイチ分からないので繰り返して見たがやはり分からない。だがみんなはなんの疑問も抱かずにめめさんの話の続きを待っている。
そう言ってiemonさんは話し始める──
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ウパラテ任務中……
シェアハウスにて
玄関から聞こえた声にぜんさんが返事をするが叫ぶ前に扉がしまった音がしたので多分聞こえてないだろう。
なんて考えながらルカ達が用意してくれたご飯を机に運ぶ。
運び終わって全員が席に着く。
めめさんの合図で食べ始めようとした瞬間、
プルルルル プルルルル
とコールが鳴り響く。
めめさんがスマホを取ろうと席を立つと
ガチャッ
と勝手に通話がONになり、スピーカーモードに切り替わる。
みんなが驚いていると
ザザッ
と一瞬雑音が入った後に知らない男のような声がした。
男のような、しかし少し高めの声がする。
声の主は俺の質問に答えずに淡々と喋っていく。
そこで急に
ブチッ
という音と共に通信が途切れる。
最後に何か言っていたようだか雑音で聞き取れなかった。
ぽつりとルカが呟く。
みんなが疑問を抱えたまま机に戻ろうとスマホから背を向ける。だが1人だけなにか思うところがあったのかぶつぶつと呟きながらスマホを見つめる人がいた。
それは……
ぜんさんだった。
ヒナちゃんが優しく声をかけるとぜんさんは はっとしたようにスマホから視線を外してヒナちゃんの方へ駆け寄っていく。
ぜんさんは何事も無かったようにご飯を食べ始めるが、ちょこちょことスマホの方に目をやっていた。
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驚く私を他所に隣のウパは何かを呟きながら考え事をしていた。
そんなウパをみたルカさんが質問を飛ばす。
しばらくの間沈黙が続く。
そしてウパが先に口を開いた。
話についていけない。
何を言っているのかがさっぱり私には分からなかった。
周りを見てみるとみんなも疑問が頭に浮かんでいるような顔をしていた。
めめさんがそういうとウパぜんは顔を見合せて頷き合う。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。