第56話

▷ 55 ◁
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2026/06/24 11:00 更新















   律の言葉にみんなが暫く沈黙していれば、

   教室の近くに二人の人間の気配を感じた



   一人はドアの前、

   今まさにドアを開けようとしている


   もう一人は────





       ガラガラッ





   そこまで考えたタイミングで、ドアが開く



   立っていたのは、白装束の大人だった



   ───────男か



   そう思い至るよりも早く、

   私は心の中で思いっ切り顔を顰めた



   ────いや、少し実際に

   表情に現れてしまったかも知れない





   私が白装束を見て最初に抱いた感想は───







   ────〝激しい嫌悪〟その一言に尽きる






あなた
(⋯⋯⋯気色悪い)







   ────確定だ


   確実に呪詛師か、或いはそれに準ずる人間だ



   纏わりつく呪力が異常過ぎる


   呪力があること自体も滅多に無いのに、

   その上コイツが纏っているのは

   ドロドロした悍ましい呪力


   それでいて、呪霊は一体も憑いていない



   明らかに呪詛師かその一派だ




   ────護衛では無く呪術師として


   今すぐにでも殺すべき人間



   でも、E組のメンツがこの場に居る今、

   それは出来ない



   ────イラつくけど、今は保留かな





   一人で思案していれば、白装束の男は

   唐突に腕を出す


   刹那、鳩が現れた



   マジックか、或いは術式か⋯⋯⋯


   呪力は無かったし、

   マジックか普通に袖に隠してたか






ごめんごめん、驚かせたね
転校生は私じゃないよ、私は保護者
シロ
⋯⋯⋯まぁ、白いしシロとでも呼んでくれ







   呪力云々が無くても、

   そもそも本名を明かさない時点で

   明らかに怪しいでしょ


   まぁ、みんなはそうは思わないみたいだけど






茅野 カエデ
いきなり白装束で来て手品やったらビビるよね
潮田 渚
うん、殺せんせーでもなきゃ誰だって⋯⋯⋯







   渚くんの言葉に合わせて、

   みんなが殺せんせーの方を見る



   ────が、殺せんせーは教壇ではなく

   天井の隅に液状化状態でへばり付いていて




   ⋯⋯⋯いや、マジかい






前原 陽斗
ビビってんじゃねぇよ、殺せんせー!
杉野 友人
奥の手の液状化まで使ってんじゃねぇか!
赤羽 業
ビビりすぎでしょ
あなた
んね、

殺せんせー
い、いや⋯⋯
殺せんせー
律さんがおっかない話をするもので







   殺せんせーって噂に踊らされるタイプなんだ


   なんか、結構簡単に揺さぶり掛けられそう






殺せんせー
初めまして、シロさん
殺せんせー
⋯⋯⋯それで、肝心の転校生は?
シロ
初めまして、殺せんせー
シロ
ちょっと性格とかが色々と特殊な子でね
シロ
私が直で紹介させてもらおうと思いまして







   多分、シロ以外に感じるもう一人の気配が

   その転校生なんだろう



   にしても、随分と珍しい場所に待機している


   こんな天候なのに、ねぇ⋯⋯⋯


   何かしら裏があると考えて良さそうだ






シロ
では、紹介します
シロ
お~い、イトナ、入っておいで!







   シロがそう言えば、

   みんなは楽しみなような、

   それでいて緊張しているような

   複雑な表情で、転校生が入って来るであろう

   教室のドアを見つめる




   ────残念だけど、

   転校生はそこからは入って来ないよ


   だって、待機場所が

   ドアの前じゃないんだもん







       ドゴンッ



   私の後ろから、壁が崩れる音がする









   転校生が待機してたのは────














   ──────〝外〟だ

















   ▷ 04 ◁ にも記載した通り、

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