第17話

幻の事故①藤→宮→戸塚side
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2020/06/16 04:43
(タマのところか、はぁ…)

横尾
まず向こうの出方を見てからにした方がよくない
藤ヶ谷
そうだな


(あいつ何を考えてるか分からないところがあるし)

学校へ行ったら塚ちゃんと五関はいつも通りで全くこの件に触れては来なく教室へ向かうと。

玉森
ニヤッ、おはようガヤ
藤ヶ谷
お…はよ‥
玉森
探し物は見つかった?


(こいつ、分かっていて聞いてるな)

藤ヶ谷
どこにいるかまでは分かった
玉森
いるか?あるかじゃなく、クスッ
藤ヶ谷
タマ、そのポケットの中身
玉森
おーっと、そう簡単には見せないよ


(くっそ、やっぱり正面から行ってもダメか)

玉森
俺ね、めっちゃ可愛いペットを飼ったの見せて欲しかったらそれなりの見返りをちょうだい


(はっ?見返りってなんだよ見返りって)

玉森
今、俺がいちばーん欲しいものと
交換なら考えてやってもいいよ


(タマが1番、欲しいもの?)

玉森
あっ、そろそろ先生が来る
じゃ~ねガヤ


(ちっ、天の邪鬼が)

.
どうした藤ヶ谷?中へ入れ時間だぞ
藤ヶ谷
あ、はい
.
???


(あいつが1番欲しいものかぁ…なんだろ?いったい)







・宮田side
宮田
えっ、ちょタマさん


朝、学校へ来たらイキなりタマから渡された。

北山
ども、エヘッ
宮田
えぇーっ!?
玉森
宮田、うるさい静かにしろ
宮田
なんで?なんでなんでなんで??
玉森
あぁ~もう後で説明するから今は
黙って俺の言うことを聞け
宮田
はい…


てなわけで、預けられた小さなキタミツ。

北山
宮田
宮田
なに?
北山
昨日は世話になったな、ジロッ


(げげっ、キタミツ超俺のことを睨んでいる、どして?)

北山
リュックの中って窮屈だなぁ、ニヤッ
宮田
もっ、もっ…


(もしかして俺のリュックの中にいたの!)

宮田
あぁーっ
.
うるせぇデカイ声だすな
宮田
ごめん、ハハッ
北山
クククッ


笑っているキタミツ「そっか、だからガヤさんは
あんなに必死で皆も…」俺は、やっと彼奴らが押し掛けて来た理由が分かったんだ。

玉森
よし、これでいい
宮田
タマ?
玉森
ミツ、おいで
北山
にゃあ~


(えっ、もう終わり?)

宮田
あの…さ
玉森
これから授業があるけれどミツは
寝てていいからね
北山
おう
玉森
あとでいっぱい美味しいもん食べよ
北山
美味しいもん美味しいもん、ニカッ


(なんか、キタミツがめっちゃ可愛く見える)

宮田
俺もぉ~
玉森
お前はいい
宮田
シュン


それからもタマは俺には冷たくキタミツには優しくツンとデレを使い分け俺は振り回されていく事になる、その真意に気づかず。







・戸塚side
横尾
裕太が1番欲しいもの?
戸塚
なに?どうかした


北山が行方不明になってから半月が経過した、おばさんは警察に捜索願いを出したと聞く。

そんな中…

河合
あいつの欲しい物なんて分かるわけ
ないじゃん
戸塚
そうかなぁ~
五関
えっ、トッツーは分かるの?
戸塚
たぶんね、ふっ
塚田
さっすがぁ
戸塚
それより


気になることを耳にする。

横尾
トラックの運転手?
戸塚
そう


北山が、いなくなってしまったあの日。

五関
ちょっと待って、どういうこと?
戸塚
だから


それは3日ほど前の話し俺が彼奴の自転車があったという場所へ行ってみると、そこに中年のおじさんがいて何度も何回も首を傾げ。

戸塚
どうかしたんですか?


気になって声を掛けてみたら、信じられないような不思議な話をしたんだ。

横尾
確かに跳ねたと、そう言ったんだ?


自転車に乗った少年を、だけど焦ってトラックから降りたら姿はなく。

戸塚
夢でもみたのかと


「いや、そんなわけがない絶体」ここ暫くの間ずっと思い悩んで。

河合
現場にもう1度、来てみたってわけか
五関
居眠り運転?
戸塚
うん
塚田
そう…なんだ


重い空気が流れる。

塚田
でも、まだハッキリと
河合
あぁ、だって宏光は
戸塚
んっ?
河合
いや、なんでもない
横尾
この話し太輔にはまだ伏せておこう
五関
それがいい


(北山、生きているよね?無事に帰って来て、お願いだから俺、信じて待っているから、ずっと)




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