第79話

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2020/05/04 01:35
和也 Side




大ちゃんの機嫌が悪い。



朝方帰ってきたみたいやけど、どこに行ってたのかは知らない











「 大吾くん、集中力切れてますよ 」




そう恭平が注意すると、大ちゃんは小さく舌打ちをした。





あーあーあー、あかんやつや、これ




「 大ちゃん、 」





流星が大ちゃんの隣に座る





「 なんかあった? 」



「 いや、 」



「 なかったって顔してないで 」




「 何もないって言ってんるやん、ちょっと黙って 」








静まるスタジオ。







「 はぁ…みんなさ

あなたが自傷してたって気づいてた? 」






「 …なにそれ 」




みっちーが険しい顔をする。





大ちゃん、知っちゃったんや、





「 高橋、知ってたんやろ? 」




「 …はい 」




詰め寄られる恭平が、圧に耐えられなくて答えた




「 他誰やねん、知ってたん 」




「 俺も、 」





声を上げると、そっかって座り込んだ




「 なんで言わへんの 」





「 なんでって… 」





「 そんな大事な事なんで言わんのって言ってんねん 」





「 そんなの、 」












恭平が目に涙をためる












「 そんなの、あなたちゃんが望まなかったからに

決まってるじゃないすか、 」













「 そんなの口止めされても…「 あなたちゃんが 」






苦しそうに顔を歪めて



恭平が目にためていた涙をこぼす。














「 あなたちゃんが私は死ぬんやって言うんすよ、

手首、これやめましょって言ったら、

慣れるためやからって笑いながら泣くんです


それ見てやめろとか言えるわけない、 」









数少なくなった、

あなたの本音を、恭平は聞いていた。

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