毎日毎日
蔭口ばかり
表情変わんないのなんて
1人の個性じゃん
…無個性とも言えるのかな…
好きでこんなんじゃないのに
「考えてることがわからない」?
そんなの誰にもわかるわけないじゃん
僕の考えてることなんか
わからなくてもいいし
「見下してる」?
そんなわけないじゃん
僕がいつ
見下してる態度とかとったよ
見た目だけで判断して
人はみんな多数派の方に行く
ふざけんな
『学校くんな』
『能面w』
『死ねよ』
いろんな悪口が書かれてる
これで僕が本当に死んだら
こいつらはどうするんだろ
これっていじめだよね
居場所なんてないんだな…
家なんて
は?
ふざけんな
僕がなにしたっていうんだよ
せめて親くらいは
僕のこと…………
なんで…………?
表情が無くても
感情はあるんだよ
何かが足りなかったら
こんな仕打ちなの
人生って残酷だなぁ
生きる意味なんて…
ないじゃん
僕が死んだって誰も何も
思わない感じない
だったら
いいよね
僕が死んで後悔するといい
お前らはもう手遅れだ…
これで学べ
言葉がどんなに人を傷つけるか
人のことをことをいじめると
どんな仕打ちが待っているか
いろんな人に問い詰められろ
人生狂わされろ
俺は死んでやるッ
ザマァみろッッ!
ー学校の屋上ー
そう言って
僕は屋上から飛び降りた
近くに紙が落ちていた
『やぁやぁ目覚めたかな?』
『ここばどこッ?』
『って混乱してるよね?』
『ね?』
『ダイジョーブ』
『安心して』
『真っ直ぐ行ったら』
『広場に着くから』
『僕とはそこで合流しよーう』
『クラスメイトにいじめられ』
『家族には見放された』
『可哀想な』
『能面くん』
『コッチニオイデ』
『僕の気が済むまで』
『一緒に遊ぼ!』
『“絶対に“』
『来てね!』
『逃げたら』
『ユルサナイヨ』
『逃げ道なんて』
『ないけどねっ☆』
僕は言われた通り真っ直ぐ進んだ
続く
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!