第9話

よにんめ。
201
2025/01/07 08:49 更新
死にたい
そんなことを考える様になったのは、いつからだろう。
別に家庭環境が悪いわけではない。
学校だって、クラスの中心にいる様な人たちとは違うけど、それなりの生活を出来ていると思う。
ただ、他の人より少し劣等感が強いだけ。
ちょっとだけ、弱虫なだけ。
星野 梨奈
それだけ、全然マシ
星野 梨奈
もっと辛い人だっているんだしさ
なのにね。
そんなことを考えてしまうんだ。
 
星野 梨奈
死にたい
未来への壮絶な不安ってどうすればなくなると思う?
自分が、高校を出て大人になった時。
どうやって暮らしているんだろうとか、ちゃんと仕事につけているか、とか。
だから、大人の自分の姿を見てみたいと思った。
少し、願ってみただけだった。
だって、本当に行けるなんて思わないじゃん。
華海
梨奈さん?
星野 梨奈
あ...はい
興味本位で入ったホームには、同い年くらいの女子がいた。
ロングの黒髪が似合っていて綺麗。
歳が近い人って苦手なんだよね、自分が醜く見えるから。
華海
未来に行きたいんでしたっけ?
星野 梨奈
行きたいっていうか、未来の自分を見てみたいって感じで...
華海
なるほどなるほど
華海
...ねぇ、梨奈ちゃん
星野 梨奈
んぇ
突然のちゃん呼びに変な声が出てしまう。
恥ずかし
華海
あ、ごめん嫌だった?
星野 梨奈
いえ、全然
華海
本当に、未来見に行く?
星野 梨奈
え、なんで...
華海
...ううん、見たいのは6年後だっけ
星野 梨奈
はい、丁度就職して少し経った時だと思うので
華海
そっか
どこか切なげな彼女の瞳に不安が残る。
星野 梨奈
...あの、何かありますか、?
華海
いや、きっと私の勘違い
華海
行きましょ!6年後の梨奈ちゃんを見に!
星野 梨奈
え、待ってまだ心の準備が...!
無理矢理押し込まれて青く光る電車に乗り込む。
なんだか申し訳ない気がして、椅子には座らず立って手すりにつかまった。
気まずい
だってあの子全然喋らない!
話しかけていいのか分からないし、なんか怖い。
いいや、寝たふりしよ
華海
『梨奈ちゃ...』
華海
『寝てる?』
華海
『寝てるか、静かにしよ』
全くもって静かに出来ていない彼女に思わず吹き出してしまった。
星野 梨奈
起きてます...
華海
『起きてるんじゃん』
華海
『ねぇ、梨奈ちゃん』
星野 梨奈
はい?
華海
『未来ってね、無くなることもあるんだって』
星野 梨奈
未来が無くなる?
星野 梨奈
どういうこと...
華海
『んー...分かりやすく言えば、その人が"死んでしまった"時』
星野 梨奈
あー、なるほど
華海
『嫌だよね、未来が無くなるとか』
華海
『後悔ばっかりで、天国で笑えなさそう』
天国とか、信じてるタイプ?
馬鹿馬鹿しい、なんていつも思っていたからなんだか申し訳ない。
華海
『今馬鹿馬鹿しいと思ったでしょ』
星野 梨奈
え?!いや、そんなこと...
華海
『いいよ、正直私も思ってる〜』
星野 梨奈
未来、来て欲しくないって思っちゃうけど
華海
『あ、そっか』
華海
『私は梨奈ちゃんの未来を保証することは出来ないからなぁ...』
華海
『私がここから出られればいいんだけどね』
星野 梨奈
出られないの?
華海
『出られるんだけど、ここの仕事があるし』
華海
『ちょっと買い物くらいなら余裕なんだけどね』
星野 梨奈
不便...
華海
『ねー、本当』
華海
『...あ、そうだ』
華海
『梨奈ちゃん甘いもの好き?』
星野 梨奈
え?
唐突な質問に驚く。
どこか弾んだ声に微笑みが残る。
星野 梨奈
大好き、パンケーキとか
華海
『本当?!』
華海
『この間美味しいパンケーキの美味しいところ見つけたの!』
華海
『嫌じゃなかったら、今度一緒に行こ!』
星野 梨奈
え、行きたい...
華海
『行こ行こ!』
華海
『もう着くよ、話してくれてありがと!』
星野 梨奈
うん、!
窓から見える星空に思わず歓声を上げた。
パンケーキ、美味しいですよね🥞
こんにちは!瑠莉です!
最近この小説を読んでくれる方が多くなっていてとっても嬉しいです💓
ありがと💓
まだまだ未熟者ですが、これからもよろしくです!

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