正直、自国が危険に晒されてしまうのは
百も千も万も承知である。
だが、正直言ってあんな奴らと
同じ空気を吸うなんて気分が悪い。
そして、まあ私がいなくても大丈夫でしょ…
と、心の中ではどこか油断していたのも私の背中を押してくれた要因の一つだ。
船乗りさんが錨をあげて抜錨し、船がどんどん岸からゆらりゆらりと離れていく。
小さな船だからバレる可能性は低いだろうが、もしもの時は人があまり乗りこめていないからかなりの危険に晒されてしまうだろう。
思わずため息が漏れる。
考え込んでいる最中に声をかけられたものだから、思わず声を上げてしまった。
そこでさりげなくイギリスは距離を縮めて、私の額に白手袋越しに手を当てる。
…その手は、布越しでもわかるほどに冷たかった。
そして一見心配していそうな声色だったが、目の奥はなんだか私欲まみれに見えてしまった。
2人の間に、しばし気まずい沈黙が流れる。
その空気を破ってくれたのは、フランスだった。
遥か昔、私も普遍的な情に溢れた日常生活に憧れたことはある。
だが、その夢はかなり前に打ち砕かれたな。
確かに、戦争において協力ができる、または後ろ盾となる存在ができるのは戦況や政治的に有利に働く。
だけど、それと同時に中立国という便利なラベルを失うことになる。
アンケート
どう切り出す?
きっぱりと断る
20%
言葉を濁す
33%
個人的には結びたいと話す
47%
投票数: 738票











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。