第77話

七海√⑦
362
2024/07/24 21:39 更新
時は流れ、三年生にあがった。

あなたは思った。

七海は紳士的で細かい気遣いができるし、普通女子の方が頓着する「記念日」を覚えてくれて一緒に祝ってくれるし、メンタルが落ちたときも根気よく励ましてくれる、良い彼氏だと。

意外と付き合ってから、あなたは七海に惚れていた。

ゆえにこんな悩みもあった。
あなた
ところでお姉ちゃん、七海が手ぇ出してくれない
庵 歌姫
庵 歌姫
『は? はああああああ?!!!!!!』
電話越しに叫ばれて、あなたの耳はキーンとした。

ここは女子寮のあなたの自室。姉と通話している最中である。
庵 歌姫
庵 歌姫
『な、何言ってるのよ貴方』
あなた
ごめん、言い忘れていたんだけど
一年前から七海と付き合っていたんだ
庵 歌姫
庵 歌姫
『報告遅っ』
あなた
ごめんって。
それでさ、めっちゃ七海、良い彼氏なんだよね……
健全な男子高校生なら、ちょっとはエッチなお願いされるかと思っていたんだけど
全くそういうのないんだよね
庵 歌姫
庵 歌姫
『彼、真面目そうだものね』
あなた
もしかして私、彼女とは名ばかりで女として見られていないんじゃないかって思って……
庵 歌姫
庵 歌姫
(あのあなたがそんな悩みを……でも、)
庵 歌姫
庵 歌姫
『あなた。お姉ちゃんとして、大人として、未成年がそういうことをするのは見過ごせないのよ。
エッチなことは禁止!!!』
通話終了後。
あなた
(なんて、言われちゃったけど)
あなた
ハッ……!
(もしかして彼女は彼女でも、七海の中で私、)
あなた
(性的に見られる枠じゃなくて、癒しのペット枠なのでは……!?
なんか自信喪失……)
明後日の方向に、あなたの思考は突き進んだ。

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