……こんなにも放課後の委員会が憂鬱だと思ったのは初めてだった。
先週と昨日、それぞれ別の女の子から預かったさとみ先輩へのプレゼント。
女の子達にとっては、自身とさとみ先輩を繋ぐであろう大切なもの、なんだろうけど、
預かった私にとってはそれが重荷のようにのしかかって。
これを私が渡したら、先輩はどんな顔をするんだろうか、嫌な顔をされたらどうしようか、でも嬉しい顔をされるのも複雑だななんて思考が頭の中をぐるぐる巡って。
ただただ放課後にならないでくれと祈るばかりだったけれど、残酷なことにもう昼休みを迎えてしまった。
青奈ちゃんは観察能力が高いから、
きっと、朝のうちから私の様子がおかしいことに気がついていたんだろう。
青奈ちゃんは私がずっと浮かない顔をしている理由がわかったのだろう。
預かったプレゼント達が入った私のスクバに目をやって、複雑そうな表情を浮かべた。
心の中ではそう自分でもわかってる。でも、、
青奈ちゃんの顔はなにやら少しかしこまったように見えた。
滅多にみないその表情に思わずこちらも姿勢をなおす。
たしかにかっこいいし優しいし、2人で図書室のカウンターに並ぶときはいつも緊張する。
でもその緊張が、先輩に対する恋愛感情から来るものだとは思っていなかった。
否、気づいていなかったのかもしれない。
もし、今まで私がさとみ先輩に対して抱えていた感情が恋愛的な意味での好意なのだとしたら。
女の子達から預かったものたちを渡したくない、先輩の反応を見るのが怖いというのは、その感情からくるものなのではないか。
青奈ちゃんはそういって柔らかく笑った。
きっと、いまの私にとって親友からの励ましよりも心強いものはないだろう。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!