第6話

 2 : 智こそ罪
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2026/03/27 11:08 更新

日本の子供には、義務教育が有る。

けれど御三家は違う。この愚かな国の制度より、自分たちの文化と知恵の方が優れてる。そう考える。

だから立場上、仕方なく我儘を聞き入れたお兄ちゃん以外は学校に通わせなかった。

お兄ちゃんは小学校にも地元の中学にも進んでいたのに、私は違った。羨ましくてたまらなかった。

彼を介して、外の … 家以外の文化も制度も楽しみも、何もかもを見てしまっていたから。
五条あなた
( いっそ外のことを全部知らなかったら、幸せでいれたのに )

真依ちゃんは昔、思わずと言いたげに溢してた。

家なんて出たくなかったって。一生、こき使われてれば済んだし、それで良かったのにって。

… 分かるよ。だって、家の生活は何も苦しくない。陰口だって暴力だって、少し耐えれば嵐は過ぎ去る。

慣れれば大した痛みですら無くなるもの。
五条あなた
( 無知は罪だ、なんて言う人がいることは知ってる )

理解は出来る。立場の自覚と 弁えわきまえ のある知識人による、知識人としてのプライドの矜持。

彼らは全てを知ったうえで、複合的に、理性的に。
どこまでも感情を切り捨てて、判断している。

だからそれは正しい。客観的にみれば理にかなってる。… でも、全ての人が正義に縋るわけじゃない。

何故なら、知っているだけでは意味がないから。
五条あなた
( この家の腐敗を知ったところで何が出来る?何を変えられるっていうの )

知ってるよ。何も出来ないってことはもう。

御三家は呪力量しか見ない。禪院は術師かどうかを絶対視し、加茂は伝統を重んじ、五条は最強を求める。

なら、呪力なんて無く、術師になれず、風変わりや個性は認めらられず、最強が居たこの家でも用済みで。

しかも、女なのに優秀な子を産むオモチャになることすら求められてない、私の客観的な立ち位置じゃ。
五条あなた
( … ほんと、知らなきゃ良かった )

外には自由が有るって。本当は子供は皆、平等なんだって。術師じゃなくても生きることは出来るって。

どこでもなんでも自由に生きる、お兄ちゃんという存在を知ってしまっていたから。

届くはずのない、認めてもらえるはずのない憧ればかりが膨らんだんだよ。

… ねぇ。" 智 " は罪だと思わない?



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丁寧で繊細な表現で紡がれる暗い雰囲気が描写が素敵な作品になります♪
ぜひお読みください 🙌🏻💕

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