第9話

#7
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2022/01/29 15:19 更新


帰り支度を終えて外に出るともう外は真っ暗。


「あなた」
「優吾。お疲れ様」
「ありがとう…。どこか行く?」
「うん…ゆっくり話せるところがいいかな」


よく2人で行っていた、夜景が綺麗な丘に向かうことにした。


「バイクでいい?」
「え、ヘルメットあるの?」
「あぁ、うん。いつも入れてる」
「そっか。じゃあ、お願いします」


後ろにあなたを乗せるのは1年ぶり。
今まで、あなたしか乗せたことのない、バイクの後ろ。
あなたのための、ヘルメット。

久しぶりに背中に温もりを感じながら、バイクを走らせる。
お互い無言で、風を感じる時間。

あなたは、なんの話があって来たんだろう。
見当もつかないけど、俺の気持ちは一年前から何も変わっていない。
せっかくのチャンスだ。
あの時言えなかったことを言おう。

俺はあなたに伝える言葉を頭の中で整理した。
気づけば綺麗な夜景が目に映っていた。


「わー…久しぶりにきたけど、やっぱり何回みても綺麗だね…」


バイクから降りて少し歩く。
2人の定位置だった、ベンチに並んで座る。
少しの沈黙。
先に沈黙を破ったのは、あなただった。

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