…様
…客様
うん…?
その運転手の声掛けで
私はハッと目を覚ました
うわ、また私寝ちゃってたんだ…
私は鞄から財布を取り出して
代金を支払うと
タクシーのドアを開けて
そこから降りようとした
すると
突然何を言い出すんだろう、と思っていると
と運転手は言った。
え?
ちょ、は?
今なんて??
あまりの失礼な言葉に、
私はカッとなって、こう言った。
その運転手は、
妙に真面目な顔でこちらを見つめてきた
理由が気になるけれど
どうせ変な でたらめ だろう、と思った私は
と言い放った。
そんな私を見て、
運転手も理由を伝えるのを諦めたのか、
とだけ呟き、
ドアを閉めてすぐに居なくなってしまった
私は、あの一言を思い出して
イライラを再び感じつつも
何となく不思議な気持ちに襲われていた
サンウォンさん
あの図書館に行けば、会える
確か、午後5時って言ってたっけ。
そう思って、
私はドアノブに鍵を差し込んで
家の中に入った
その日の夜は、今までにないくらい
ぐっすりと眠ることができた__________。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!