第51話

姉弟喧嘩
18
2026/03/08 03:38 更新
2人が倒れて動かなくなったのを見て、清霧刀の男を退かして立つ
あなた
(…今のうちにあの男を___)
拘束してた場所を見ると、砕けた氷しか無かった
あなた
(!…居ない、隠れられた?)
周りを見ても居なくて、気配で探ろうとしても見当たらない
あなた
(気配抑えるの上手いな
でも出てこないと一生終わらない)
あなた
(…確か、姉と勘違いしてたな)
刀を首に当てて、様子を見る
あなた
(……静か、なら)
刀に力を入れて、少し血を流す
月音つきね
やめろ!!
胴体を掴もうとしたから、後ろに避けて刀の持ち手で背中を突く
月音つきね
っ!!
背中に馬乗りになって首の横に刀を立てる
あなた
…何か言い残す事は?
月音つきね
…正気に戻んないんすか、あなたの下の名前
あなた
……さっきから不思議なんだけど
あなた
何で私の名前知ってるの?
耳障りなんだよ、何も知らない他人から呼ばれるの
月音つきね
っ…!だって家族だから知ってんだよ!
強ぇアンタが操られてどうする!!
あなた
家族なんて居ないって言ってるだろ!
あっちから捨てたんだ!あんなの家族じゃない!!
あなた
何度も叫んださ!
でも助けてくれなかった!
あなた
身内を煙たがって面倒だと思うのが家族か!!
月音つきね
ふざけるな!!
腕の力だけで体を浮かして、そのまま私を横に倒して押し倒されたような構図になった
月音つきね
俺は一度も面倒だと思ってない!
煙たがってもない!
月音つきね
そう思って自分を守りたいだけだろ!!
あなた
っ!!…守って何が悪い!
あなた
それが生存戦略だ!
情なんて湧かして何になる!
刀を振り、相手を退かして構える








薄刃 新
…幻覚ですね、これは
周囲を見ると、暗い和室で座っていた
薄刃 新
(にしても、あの薬は記憶喪失でしょうか、会話がすれ違ってますし)
薄刃 新
(…軍人以前で、殺し合いをしていたような時…)
ふと、あの研究所を捜索した時の事を思い出した
薄刃 新
(……あの何本もの刀は、殺し合いに使われてたのか?)
不思議と何本もあった刀に、複数の白い部屋
壁の一辺には分厚いガラスがあって両端には扉があった
まるで、何かを観察する空間のようだった
そのもう1つの空間には拡声器や銃、薬が置いてあったのを覚えてる
薄刃 新
(殺し合いの部屋だったのか
それを止めるための薬や銃…)
薄刃 新
……
従順だからと言って、彼女にも好き嫌いがある
薄刃 新
(…軍に面倒を掛けないように幻覚を制御しようと頑張る貴女が、殺しを好む訳ないですよね)
立って部屋を出てみると、長い廊下だった
薄刃 新
(どこも薄暗い…)
拳銃を構えながら、慎重に屋敷を進んでく






薄刃 新
(どう破りましょうか、この幻覚)
綻びがあまりない
それほど彼女自身が練習をしたのか、はたまた血の持ち主がこれほどの者だったか
薄刃 新
(必ず綻びがあるとは思いますけどね…どうしましょうか)
薄刃 新
悩んでいると、急に腕の皮膚の下で何かが動くような違和感と痛みが走った
薄刃 新
……これも幻覚…
恐る恐る袖を捲って、自身の腕を見る
薄刃 新
!!…っ……
見るに耐えない、皮膚の下で小さな何かが何匹も蠢いていた
薄刃 新
(…幻覚でも、キツいですね…)
嫌悪感と気持ち悪さを感じながら見ていると、皮膚に小さな穴が空いて、血がプツプツと出てきた
薄刃 新
(!、まさか___)
思考する間もなく、皮膚を破って眉間に弾け飛んできた














薄刃 新
っ"!!ぅ…
上半身が前に倒れて、手で眉間を触る
薄刃 新
(…何もない)
ふと顔を上げると、最初の部屋で同じような体勢だった

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